スパークリング・コーヒーの作り方

本当に不味いの?

大手が売り出している「スパークリング・カフェ(コーヒー入り炭酸飲料)」が話題になっている、と友人が買ってきてくれたので試してみました。
飲んだ感想はこちら
正直、かなり苦しい味わいだった訳ですが(ごめんなさい)、本当に炭酸とコーヒーの相性は悪いのか? という疑問が残りました。

市販の「スパークリング・カフェ」は微炭酸だったので、アイスコーヒー&炭酸水を合わせればちょうど同じような感じになるはず!
ということで、早速当店の深煎りコーヒー豆で入れたアイスコーヒーと炭酸水を合わせて、特製「スパークリング・コーヒー」を作ってみました。

スパークリングコーヒーの作り方

<用意するもの>
・深煎りコーヒー豆で濃いめに作ったアイスコーヒー
・市販の炭酸水(無糖・無香料)
※炭酸水は、天然炭酸入りミネラルウォーターを使用しましたが、 無糖・無香料なら何でも大丈夫です。

作り方は、とっても簡単。
アイスコーヒーと炭酸水を半量ずつ合わせたら、出来上がり!
味の決め手となるアイスコーヒーは、新鮮な深煎り豆で作ること。そして、それぞれ良く冷やしてから合わせることが、ポイントです。
※氷を入れて冷やしても良いですが、炭酸が多少抜けて味も薄くなりますのでご注意下さい。

スパークリング・コーヒーを「美味しいコーヒー」で作ったら?

ハッキリ言って、美味しいです。某大手の「スパークリング・カフェ」とは、 比べものになりません(本当にごめんなさい)。
新鮮なアイスコーヒーで、ぜひ作ってみて下さい!

でも、味わいはコーヒーとはちょっと違う感じですね。
ほろ苦くてピリピリとした微炭酸・・・むしろビールの味わいに近いと思います。ただ、私はビール通では無いので、ビール好きの方が飲んだら違う感想になってしまうかも知れません。
ちなみに私は、ビールよりも特製「スパークリング・コーヒー」の方が美味しいと思いました。単に、アルコールが苦手だからかも知れませんが。

残念な砂糖との相性

「スパークリング・コーヒー」にガムシロップも入れてみましたが、イマイチでした。私のような甘党でもイマイチと感じてしまうには、理由があります。
何故か炭酸に甘味を合わせると、酸味が強く感じられてしまうからです。
お好みによりますが、スッキリとした後味なら断然「無糖(ブラック)」がオススメ! もちろん、夏バテ予防や健康のためにもブラックが一番ですね。

「爽やか!スパークリング・コーヒー」の詳しい作り方はこちら

きまめや
生豆屋(きまめや)

焙煎時間・鮮度・欠点豆除去と味わいの関係

時間をかけてじっくり焙煎

焙煎が終わってコーヒー豆を冷ましているところ。
焙煎が終わって、コーヒー豆を冷ましているところ。

以前2台目の焙煎機を購入したお話をしましたね。おかげさまで、新しい焙煎機も毎日フル回転で焙煎しております。
その焙煎機を導入するときに焙煎機屋さんと話す機会があり、いくつか分かったことがありました。
そのうちの一つは、当店では比較的長い時間をかけて、じっくりと焙煎しているということ。私は「このくらいの時間をかけるのは当たり前」という感覚だったのですが、他店平均に比べると長いそうです。
早く焙煎することも可能なのに、どうしてじっくりと焙煎するのでしょうか?

「上品さ」「まろやかさ」の追求

火力を強くすれば当然、短い時間での焙煎も可能です。効率良く焙煎して利益を上げることだけを考えれば、ガンガン焙煎した方がずっと良いですね。
当店では・・・

「大忙しだ!」と言いながらも、じっくりと焙煎し、
「今日もギリギリだ!」と言いながらも毎日焼きたてにこだわり、
「もう時間が無い!」と言いながらも、時間をかけて欠点豆を除去しています。

端から見ていたら、非効率的だと思われそうですね。でも、
じっくりと焙煎すると「上品でまろやかな味わい」を出すことができ、焼きたてにこだわると「コーヒー本来の甘味」を堪能することができます。
そして、欠点豆(カビ豆など)を丁寧に除去することで、より健康的で優しい味わいを追求することができるのです。

では、短時間焙煎が悪いか? というと。そういう訳ではありません。浅めの焙煎で美味しくするのは難しいですが、深煎りなら短時間でもちゃんと芯までしっかり火が通り、青臭くありません。
また、短時間では「まろやかさ」に欠ける分、「豆の個性」がストレートに出やすいと言えるでしょう。豆の個性を十分に堪能したい方は、短時間の方がピッタリかも知れませんね。

どっちが美味しいかは、十人十色なので何とも言えません。
ただ当店の場合は、店長(私)の好みにより「上品でまろやかな味わい」系で、さらに欠点豆の除去や鮮度へのこだわりも続けていきたいと考えております。
自分が飲みたいと思えるコーヒーだけを、お客様に販売したいので・・・。

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生豆屋(きまめや)

コーヒーの濁り(にごり)

「濁っているコーヒー」と「濁ってしまったコーヒー」

この二つ、似ているようで実は全然違います。
「濁っているコーヒー」とは、金属フィルターやプレス式(プランジャー)、煮沸後に濾すパーコレータや濾さないままで飲むターキッシュコーヒー、エスプレッソ等のことです。
世界的に見ると、実は不透明な「濁っているコーヒー」を飲んでいる人達の方がずっと多いと思います。

ペーパーフィルターが主流になっている日本では、あまり馴染みが無いコーヒーですね。私達がよく飲むペーパーで濾したコーヒーは、溶け出した成分が少なくなるため透明感のあるコーヒーに仕上がりますね。
※ただし、極細挽きで熱湯抽出した場合や豆の品質(古い、欠点豆が多い)によっては、ペーパーでも初めから濁っている場合もあります。

一方、「濁ってしまったコーヒー」とはどういうものでしょう?
お馴染みのペーパーフィルターで抽出し、初めは透明感があるのに・・・時間の経過とともに濁ってしまった「あまり美味しくないコーヒー」のことです。では、どうして濁ってしまうと美味しく無いのでしょうか。

濁りの正体?

時間が経つとだんだん濁ってくるのは、コーヒー主成分の一つ「油脂類」の仕業では?と言われています。その「油脂類」が時間の経過によって酸化すると、濁りやイヤな酸味を伴ったりするそうです。
油脂は約15%(焙煎豆中)含まれていますが、不溶物のためほとんど抽出液には出てきません。そのため、油脂の多くはコーヒーかすの方に残っていることになります。
※ブラックコーヒーだったら、カロリーもほどんどありません。

つまり、極少量の油脂がコーヒー液中に存在していて、濁りに影響しているのでは?ということです。
でも、この油脂はそんなに悪者という訳ではありません。
コーヒーの焙煎段階では、香りや味わいに変化を持たせる役割を果たしたり、エスプレッソのクレマ(きめの細かい泡)を演出してくれたりもします。

「どうしたら濁らないか?」と考えるよりも。
一番大事なのは、抽出したての美味しい時に飲むことかも知れませんね。

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生豆屋(きまめや)

珈琲の香りと臭いの違い

コーヒーの香り? それとも・・・

以前、ペーパーフィルターによっては紙の臭いが出やすい、というお話をしました。 そのお話をして以来、8名の方から「紙の臭いなんて分からないけど?」とお問い合わせをいただきました。(内、3名はカフェ経営者様です)

確かに、いつも同じように抽出していると紙の臭いなんて分かりませんね。でも、一度気が付いてしまうと、気になって仕方なくなってしまう・・・それが紙の臭いの特徴です。
というわけで。今日は紙の臭いを知るための方法を、もう一度おさらいしたいと思います。
注意) もし知りたく無い方は、試さないようにして下さい。

体験!紙の臭い

普通にペーパーをドリッパーにセットしていただき、コーヒー粉を入れずにお湯だけ通して下さい。
#できれば「蒸らし」と同じ状態になるように、最初にペーパーを湿らせて1分ほど置いてから、お湯を注いでみて下さい。

コーヒー粉が無いので、あっという間に抽出(?)されますが、そのままカップに注いで飲んでみましょう。嗅覚が鈍い状態でなければ、この方法で紙の臭いを感じていただけると思います。
#満腹時や、喫煙時、飲酒時、ニンニクや柑橘系等の香りの強いものを食べた時は、嗅覚が鈍くなります。

コーヒーの香りとは全然違う、紙の臭い。
深煎りの強烈な香ばしさがあれば感じない場合が多いですが、中煎りの繊細な味わいだと良く分かってしまいます。
また蒸らし時間が長いほど、抽出をゆっくりすればするほど臭いがハッキリしてきます。

もし臭さが気になって仕方が無い!状態になってしまったら・・・ ペーパーフィルターを湯通しすると、とっても効果的です。
また、当店推奨の味噌こし布ドリップ法や、有機栽培製ネルをペーパー 代わりにドリッパーに敷くのもおすすめです。 もちろん、市販のネルドリップを使うのも良いですね。ぜひお試し下さい。

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生豆屋(きまめや)

ウインナーコーヒーの作り方

ウインナーコーヒー
3つの味わいが楽しめるウインナコーヒー(Einspaenner)

ウィンナコーヒー(Vienna Coffee)とは?

ウィンナーが入ったコーヒー・・・ではありません。
日本で言う一般的なウインナーコーヒーは、泡立てた生クリームをたっぷりと浮かせたコーヒーのことです。泡立てる前の生クリームを浮かして、ウインナーコーヒーと呼ぶ場合もあります。
オーストリアの首都ウィーンから名付けたコーヒーで、日本独特の呼び方になっています。そのため、オーストリアで「ウインナーコーヒー」と言っても通じません。
それでは、何と言ったら通じるのでしょうか?

「アインシュペンナー(Einspaenner)」が、日本のウインナーコーヒーに最も近いと言われています。
意味は「一頭立ての馬車」。国立オペラ座近くの馬車だまりに待っていた御者の間で人気を呼んだため、この名前が付いたそうです。
ちなみにウィーンで最もよく飲まれているのは、コーヒーに泡立てたミルクを加えた「メランジェ(Melange)」です。日本でいうカプチーノのようなものですね。

ウインナコーヒーの作り方・飲み方

<作り方>
(1)生クリーム(高脂肪のもの)を泡立てます(七分立て)。好みで、生クリーム200ccにつき大さじ1杯程度の砂糖を加えても良いです。

(2)やや深煎り~深煎り豆で、コーヒー(1人分100~120cc)を抽出します。

(3)温めたカップにザラメ糖(グラニュー糖でも可)を適量入れ、(2)の深煎りコーヒーを注ぎます。
その上に泡立てた生クリーム適量をそっと浮かせて、できあがり!
#ウィーンでは、カップではなく耐熱グラスで「アインシュペンナー」を楽しみます。

<飲み方>
基本は、混ぜないで飲みます。
最初はふんわりクリーム、その次にほろ苦いコーヒー、そして最後に沈んだザラメ糖とコーヒーの甘みを楽しみます。
1つのコーヒーで3つの味わいが楽しめるのが、嬉しいですね。

※写真入り「ウインナーコーヒーの作り方」もご覧下さい。

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コーヒーのすすめ方(マナー)

「美味しければ、マナーなんてどうでも良いさ!」
確かにその通りですね。国や地域によってもマナーは異なるかと思います。
でも、大事なお客様がみえた時にあたふたしないよう、「一般的なコーヒーのすすめかた」だけおさらいしておきましょう。

カップへの注ぎ方

普通のブラックコーヒーなら、カップは冷めにくい形(口が広く開いていないもの)がおすすめです。あらかじめカップを温め、コーヒーが冷めないように気をつけましょう。
コーヒーを注ぐ時は、だいたい8分目を目安にします。それ以上注ぐと、お砂糖やクリームを入れた時にあふれてしまう恐れがあるので要注意です。お砂糖やクリームはあらかじめ加えず、お好みで加えることができるように添えましょう。

カップとスプーンの位置

ソーサの上にカップをのせる時は、取っ手部分が右側でも左側でもOK。ただ、お客様から見て右側に取っ手を持ってきた方が、カップの模様が綺麗に見えるようにデザインされていることが多いです。
スプーンはカップの前に置きましょう。

ケーキとコーヒーの関係

ケーキと一緒にコーヒーをすすめる場合は、食べやすいようにケーキを正面に置き、その右側にコーヒーを置くと良いです。
ケーキは、お客様から見て一番美味しそうに見えるように置くのが大事です。例えば、三角形のケーキなら切り口が綺麗に見えて、かつ食べやすいように鋭角を左に向けて置きましょう。
もしチョコレートなどの小さなお菓子を添える場合は、コーヒーを正面に置き、お菓子は右側に置くと召し上がりやすいです。もちろん、左利きの人もいますので「右側に置くのが一番良い!」とは言い切れませんが・・・。

水は添える?

コーヒーが主役だったら、味覚を鋭敏にするために冷水を添えた方が良いでしょう。ただし薄く抽出されたアメリカンコーヒーだったら、お茶のように飲めるので冷水を付ける必要は無いと思われます。

右側から置くの?

コーヒーをテーブルに置く時は、お客様の右側から配置するのが基本だそうです。
しかし明らかに右側が狭くて動きにくいという場合は、左側からでも良いと思います。熱々のコーヒーをお客様にひっくり返したら、それこそ大変ですからね。

こんな感じでまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか。どうしたらお客様が召し上がりやすいか?と考えながらすすめれば、特に難しいことは無さそうですね。

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コーヒーはブラック派?それとも・・・

最初の一口だけは

もし美味しいコーヒー豆で、とっておきの一杯をいれたら・・・
最初の一口だけは、ぜひブラックで召し上がっていただきたいと思います。

なぜならコーヒーの繊細な味わいは、ミルクやクリームを入れることで消えてしまうからです。
また砂糖を入れることによって、コーヒーの持つ本来の甘さを堪能することもできません。
それはちょっともったいないなー、と思います。

もちろん、細かいことはどうでも良い人にとっては迷惑な話ですね。
「どんな風に飲もうと、勝手でしょ!」というお気持ちも良く分かります。

ただ、「これ美味しいコーヒーなんだよ」というウンチクを聞きながらご馳走になる時は、ちょっとだけ気をつけましょう。
ご馳走した方が、がっかりしないように。

それに本当に新鮮で美味しいコーヒーだと、意外と何も入れない方が飲みやすいかも知れません。
健康のことを考えれば、ブラックで飲むのが一番ですしね。

エスプレッソは別

いつも豆の味わいや焙煎加減を吟味する職業柄、ついついブラックで飲んでします。
でも、エスプレッソだけは別!とイタリアのエスプレッソメーカーの方から教えてもらいました。

エスプレッソに砂糖を入れないで飲むのは、日本人くらいだ! とも。イタリアでブラックで飲むと、かなり「変な人」に見られるそうです。
つまり、砂糖を入れることで初めてエスプレッソの味わいになる、という感じです。

しかし。変だと言われながらも、やっぱり一口目だけはブラックでエスプレッソを飲んでしまいます。
どうしてもブラックの味わいを知りたい、という探求心は抑えられないからです。

だから、「どんな風に飲もうと、勝手でしょ!」というお気持ちは、とても良く分かるのでした。
たぶん私にとってのコーヒーは、いつも研究材料なんだと思います。

話が脱線しました。
エスプレッソは、スプーン2~3杯の砂糖をサラリと入れて飲むのが基本です。スプーンで混ぜて砂糖を溶かしても良いですし、混ぜずにそのまま飲むのも粋だとか。
混ぜない時はカップの底に砂糖が残るので、それをスプーンで食べるのもOKだそうです。

確かに、苦みだけが突出したエスプレッソが砂糖を入れた瞬間にバランスのとれた味わいに変化する様は、感動的ですらあります。
エスプレッソには砂糖!これもイタリアへ行った時のために覚えておきましょう。

<参考>
コーヒーの甘味を見つける
エスプレッソレポート(1)値段の違いと飲み頃
エスプレッソレポート(2)バールで注文する時
エスプレッソレポート(3)鮮度と砂糖
エスプレッソレポート(4)クレマについて
エスプレッソレポート(5)カプチーノとカフェラテの違い
エスプレッソレポート(6)本場エスプレッソの味わいは?
エスプレッソレポート(7)日本人とエスプレッソ

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ペーパーフィルター考

人気の理由

コーヒーをドリップする(抽出する)のに必要なものは?
まず、コーヒー粉に湯を注いでから濾す(コーヒー粉と液を分ける)ための道具が必要になります。その道具として、ペーパーフィルターが主流ですが、他にも布(ネル)や金属フィルタもあります。

でも、なぜペーパーが主流なのでしょう?
どこでも売っているし、使い捨てなので衛生的。後片づけもラクだからかも知れませんね。

当店で行ったアンケート調査でも、抽出時にペーパーを使用しているという方が圧倒的に多かったです。

選ぶときのポイント

ペーパーフィルターはどこのメーカーも同じ?
いえいえ。各メーカーによって微妙に性能が異なります。
早く落ちるもの、ゆっくり落ちるもの等色々ありますが、一番大事なポイントは「紙の臭いが少ないか?」だと思います。

たぶん、紙の臭いを感じたことが無い方がほとんどではないでしょうか。
コーヒーの味わいが濃いほど、また香りが強いほど、臭いは分かりにくいものです。

また、紙の臭いを「コーヒー特有の風味」だと思っている方も多いのではないでしょうか。
試しにネルで抽出したものと比べると、その風味が明らかに違うことに気づかされます。

ペーパーフィルターをドリッパーにセットし、コーヒー粉を入れずに湯だけを通すと・・・立ちのぼる紙の臭いに驚かされます。

とは言うものの・・・

忙しい時間に、後片づけが大変なネルや金属フィルタでいれるなんて無理!というお気持ちもよく分かりますし、私も同感です。
メーカーによって微妙に紙の臭いが異なりますので、色々と試してみるのも良いかも知れません。

もし、許せない臭い!のペーパーフィルターに当たってしまったら?
蒸らしの時間を減らす等、工夫してみると良いでしょう。

でも、もし時間がたっぷりある午後のコーヒータイムだったら・・・
体にも安心で、まろやかな味わいが楽しめる「ネルドリップ」を楽しんでみるのもステキですね。

追記(2020年4月19日)
ペーパーフィルターの臭いは、無漂白の方が強い傾向にあることが分かりました。詳しくは、ペーパーフィルター無漂白・酸素漂白どちらが良い?をご覧下さい。
また、湯通しすることで紙の臭いをだいぶ減らすことができます。詳しくは、ペーパーフィルターの紙臭さを消す方法をご覧下さい。

<参考>
茶こし(味噌こし)布ドリップ法

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美味しい水とは?

美味しい水のイメージ

美味しい水の謎

コーヒーの98%以上を占める水。この水が美味しければ、コーヒーも美味しくなることは容易に想像がつきますね。
では美味しい水って、具体的にどんな水でしょう?
そう思って色々調べたところ、どんどん混乱してしまいました。どうも最新の結果は「よくわからない」ようです。

以前、水分子の塊(クラスター)が小さくなるとまろやかになる、という論文が発表されて、「クラスターが小さい=美味しい」と解釈されていましたが、どうも違うようです。
※水のクラスターという考え方自体、まだ証明されていないようです。

他にも色々な意見がありますが、「これだ!」と言える「美味しい理由」は特に見あたりません。コーヒーの香りの成分が未だに判明しないのと同じで、科学で分析できるものには限界があるのでしょうか。

理由は分からないけど・・・

どうして美味しいのか良く分からないけど、確かに「美味しい水」というものはあります。日本各地にある名水もその一つ。
もし水道水を使うなら、浄水器や濾過器を使うとか、備長炭や多孔質の石を入れるのも効果的です。これらの小道具は、水道水のカルキ臭等を除いてくれたり、まろやかにしてくれたりします。
当然ですが、水がまろやかだとコーヒーもまろやかに仕上がります。とっておきのコーヒータイムには、やはり水にもこだわりたいですね。

< 参考 >
湯の質と温度
コーヒーに適した水「軟水・硬水」
水の実験「軟水・硬水・水道水」

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挽き加減で七変化

さて問題です。

ここに、焙煎したコーヒー豆があります。
この豆でドリップして、次のような味わいを出したい時・・・
あなたならどのように挽きますか?

(1)濃い味にしたい。
(2)1~2人分抽出でも、しっかりコクを出したい。
(3)あっさりした味にしたい。
(4)リッチでゴージャスな味にしたい。

答え

中挽きを標準の味とすると・・・・

(1)濃い味   :細挽き~やや細挽き
(2)1~2人分でコクを出す: 細挽き~やや細挽き
(3)あっさり味 :粗め中挽き~粗挽き
(4)リッチでゴージャス味:粗め中挽き+豆多め

解説

(1)「今日は、刺激的な濃いコーヒーが飲みたい」と思ったら、
迷わず細挽きにしましょう。細かく挽けば、コーヒー成分がしっかり抽出され、濃い味わいに。
飲んだ後の余韻もたっぷり楽しめるコーヒーになります。

(2)1~2人分だけをしっかり抽出してコクを出したい時にも、細挽きがおすすめです。豆量が少ないと、湯が通る「コーヒー粉の層」が薄くなり、味わいも薄くなりがち。その分を挽き加減で補うのも1つの方法です。

(3)「今日は、どうも胃の調子が良くないな。あっさり味のコーヒーにしようか。」と思ったら、迷わず粗挽きにしましょう。
粗挽きにするとコーヒー成分が出過ぎないので、「軽い味わい」に仕上がります。
「香りはしっかり、でもあっさり」は、粗挽きならではの味わ
いですね。

(4)「突然の来客だ! どうしよう。とりあえず、ゴージャスでリッチ(?)な味わいのコーヒーで、おもてなしを・・・」そんな時は、粗めに挽いて、豆を多めに使いましょう。

豆を多めに使うことで、「香り・コク・まろやかさ」といった美味しい部分だけ前面に出てきます。(※1)
また、粗めに挽くことで、濃くなりすぎません。

浅めの焙煎~深煎りまで、リッチでゴージャス味に合います。特に酸味のあるコーヒーは、味わいの違いがハッキリ出て面白いです。

同じ豆でも、挽き加減で全然違った味わいになります。
自分の好みにピッタリ合った挽き加減が、見つかると良いですね。

<参考>
(※1)参考「実験! 前半と後半」

上記は、焙煎したての新鮮な豆を使った場合に限ります。
焙煎日不明の古い豆では、残念ながらゴージャスでリッチな味わいになりませんので、ご注意下さい。

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