実験!前半と後半

前半と後半の違い

以前「いつも味が違う理由は?」で、抽出の前半と後半では全然味わいが違うというお話をしましたね。
それでは、ドリップしはじめ(前半)と、終わり頃(後半)では、ドリップされたコーヒー液の味わいはどのように違うのでしょうか?
当店のコロンビア(中挽き30g・抽出量360cc分)を、180ccずつに分けて実験してみました。

ドリップ前半(180cc):
苦み・酸味がしっかり出ていて、濃い味わい。
なめらかな口当たりでまったりとしたコク。
コロンビア特有の香りあり。

ドリップ後半(180cc):
味が薄く、酸味・苦みのメリハリが少ない。
かなり軽い感じ。
やや弱めの、コーヒーの香りあり。

ドリップの特性

この実験で、前半と後半の違いがハッキリしました。ドリップ前半で豆本来の香りやコク・味わいが濃く抽出、ドリップ後半で適度に薄められる・・・という流れになります。
このドリップの特性を利用すれば、コクのある濃い味わいが好きな方は、豆の量を増やすことで理想の味わいに近づくことができそうですね。

でも、濃いコーヒーは、胃が弱い方にはお勧めしません。なぜなら実験で抽出した前半(180cc)を全部飲んだとき、結構きつかったからです。
「豆量を増やした濃さ」というのは、「深煎り豆を適量抽出した濃さ」とは全然違いますね。
それは「コーヒー」ではなく、「コーヒーエキス」という言葉がピッタリかも知れません。
濃い味わいが好きな方、エスプレッソが好きな方は、ぜひお試しください。

きまめや
生豆屋(きまめや)