コーヒーで慢性炎症を抑える可能性

慢性炎症とは?

炎症反応が、低レベルで長期間持続し慢性化した状態を指します。

これが続くと、生体組織に異常が生じてさまざまな疾患の原因になることが知られています。
気づかぬうちに症状が進むことも多く、「サイレント・キラー」と呼ばれることも。

では、どのような疾患の原因になるのでしょうか。
具体的には、ぜんそくやアトピー性皮膚炎などのアレルギー性疾患、関節リウマチなどの自己免疫性疾患などです。
また、2型糖尿病やガン、動脈硬化、肥満、アルツハイマー病などの進行にも影響している証拠が見つかってきています。

私も以前から、慢性炎症を起こさない食品、抑える食品を選んで食べるようにしています。
例えば、糖質が高いものはできるだけ控える。
小腹が空いたらナッツを食べる。
そして食事は腹八分目で。

コーヒーに砂糖を入れないと飲めない方には、大変申し訳無いのですが・・・
もし生活習慣病適齢期(中高年)でしたら、砂糖はできるだけ控えることをお勧めします。
高血糖が続くことで血管内皮細胞が損傷し、炎症が起きやすくなるためです。
たとえば砂糖の代わりに天然の甘味料を使ったり、豆乳を使ってまろやかにしたりするのはいかがでしょう?
他にも、炎症を起こしてしまう原因として感染症や、喫煙、アルコールや紫外線などがあるそうです。

コーヒーに慢性炎症を抑える可能性

毎日コーヒーや慢性炎症のことを考えているのに、「コーヒーが慢性炎症を抑えるかも」とは全然考えませんでした。
おかしいですね。少し考えれば思いつくはずなのに。

早速コーヒーと慢性炎症の関係について調べたところ、様々な研究結果が見つかりました。
中でも、お茶の水女子大学 保健管理センター長 本田善一郎教授の研究内容がとても興味深かったです。

「大規模な疫学研究から、コーヒーを飲む習慣がある人はそうでない人に比べて全死亡リスクが低く、疾患別では心疾患、脳血管障害、呼吸器疾患でその傾向が明らかであることがわかりました。
さらに、先行する研究では、さまざまな臓器のがん、生活習慣病、アレルギー性疾患、そしてパーキンソン病に対して、コーヒーが抑制的に働くことが示唆されています。
これらの知見は、コーヒーがこうした多様な疾患に共通する『慢性炎症』を抑制する可能性を示唆しています」
(※)全日本コーヒー協会記事より抜粋。

この記事では、コーヒーに含まれるクロロゲン酸やカフェ酸など多くのポリフェノールが、炎症シグナルを強力に抑制すること、将来的には炎症を抑える薬のシード(薬剤設計の基本的構造)として使われる可能性があること、が述べられていました。

やっぱり、ここでもコーヒーポリフェノールがキーワードになっていますね。
浅煎りコーヒー豆に沢山入っている、ポリフェノール。
私が頑張って作った、ごく浅煎り豆を配合した「浅煎り・長寿ブレンド」は、まさに慢性炎症を抑えるためのブレンドに違い無い!と、勝手に信じています。

なお、炎症を抑える食品としてナッツをお勧めしましたが、コーヒー豆と同様「カビ」には十分ご注意ください。
カビ毒による強い発がん作用の方が心配だからです。
できるだけ信頼できるお店・メーカーのものを選び、開封したら早めに食べきるか保存に気をつけましょう。

(※)参考:全日本コーヒー協会「体内の炎症を抑えるコーヒー成分とは?」

きまめや
生豆屋(きまめや)

浅煎り・長寿ブレンド秘話

毎日自分で実験

焙煎加減の違いがくっきり!香り豊かでクセになる超健康ブレンドです。
私はクセになってます^^

実は私、夏前から2ヶ月間、毎日自分の体を使って実験を続けてきました。
特殊なブレンドを配合し、自分の胃にどのくらい負担がかかるかをチェックし続けたのです。
何度も失敗をくり返しながら、ようやく「これだ!」と思えるものが見つかりましたので、皆さまにもご紹介したいと思います。悲願の「浅煎り・長寿ブレンド」です。

「長寿ブレンド」と「浅煎り・長寿ブレンド」の違い

すでに販売している「長寿ブレンド」は、極深煎りと浅め焙煎豆の組み合わせです。
これはコーヒーの健康成分(生活習慣病予防に効果的)が焙煎加減によって異なるためです。
簡単に言うと・・・・

「深煎り豆」は、血液サラサラ効果(脳梗塞予防など)、
「浅煎り豆」は、コーヒーポリフェノール効果(2型糖尿病・腸内環境改善やアンチエイジングなど)です。

この2種をブレンドしようと思ったとき、私は焙煎加減で大変悩みました。
なぜなら、「浅煎り豆」をどのくらい浅く炒るかで、胃への負担が変わってくるからです。

薄い色の「浅煎り豆」は、いかにも刺激が弱そうですが・・・
実は「色の濃い深煎り豆」の方が胃に優しく、「色が薄い浅煎り豆」の方がずっと刺激が強いのです。
これは自家焙煎する方なら、すでにご存知ですね。

試行錯誤の末「沢山飲んでも胃に負担がかかりにくいブレンド」を作ることに決めたのでした。
それが元祖「長寿ブレンド」です。おかげさまで、大変ご好評いただいております。
詳しくは「長寿ブレンド秘話」をご覧ください。

実はその後も、「焙煎をさらに浅くすれば、ポリフェノールをもっと摂れるのに・・・」
「でも浅すぎると胃が痛くなってしまう・・・」と悩み続けてきました。

しかし悩んでいても仕方が無いので、とりあえずどの豆でどのくらい浅煎りなら大丈夫か?
この2ヶ月間、毎日実験を重ねました。
そしてとうとう「これなら浅煎りでも香り豊かで美味しい!」という焙煎加減の点を見つけました。

ギリギリまで浅くした焙煎加減で、最大限ポリフェノールを摂れるように・・・
そして深煎り豆と合わせることで強い刺激を抑え、さらに血液サラサラ効果を期待して・・・
今回新発売の、「浅煎り・長寿ブレンド」が誕生しました。

「浅煎り・長寿ブレンド」の特長

浅煎りでもコーヒーの香りが楽しめる豆を厳選し、丁寧に焙煎しました。
そして深煎り豆とブレンドしているので、浅煎り豆単品よりもずっと召し上がりやすくなっています。
それでも刺激は比較的強いので、美味しくお召し上がりいただくために下記3点をお勧めしています。

(1)挽きたて・抽出したてがおすすめ。
冷めると、酸味と苦味が強くなります。
そのため、できるだけ挽きたてで抽出し、熱々のうちにお召し上がり下さい。
豆を挽いている時の幸せな香りも、長生きの秘訣だと私は信じています。

(2)薄めるのもおすすめ。
もし刺激が強いようなら、お湯で薄めたり、ミルクや豆乳などで薄めるのもおすすめです。
薄めることで、胃への負担はずっと少なくなると思います。

(3)朝か昼のコーヒーがおすすめ。
朝目覚めが悪い時には、ピッタリのブレンドです。パチッと目が覚めると思います。
でも「朝は胃の調子が悪い・・・」という方は、控えた方が良いでしょう。

またコーヒーの刺激に弱い方は、午後以降は控えた方が無難です。
夜眠れなくなってしまうと困りますので。

「生豆屋のコーヒーは胃に優しい」といつもご好評いただいております。
しかし今回の新ブレンドは「健康のため」とはいえ、ちょっぴり刺激が強く、皆さまにご提供するのは大冒険でもあります。

とりあえず私も胃が弱い方ですが、このブレンドは大丈夫なので、皆さまも問題無いかと思いますが・・・
もしお試しいただけるなら、ご感想をお待ちしております!

きまめや
生豆屋(きまめや)

パーキンソン病とコーヒー

パーキンソン病は腸から始まるらしい

高齢化に伴って増加しているパーキンソン病。脳の神経細胞の一部の働きが低下することで、体をうまくコントロールできなくなる病気です。パーキンソン病は長い間、脳だけの病気だと考えられてきました。
しかし最近の研究では、この病気が腸から始まる(腸内細菌の関与)可能性が指摘されているそうです。
実際、便通が1日1回未満の人は、2回以上の人に比べて4倍以上パーキンソン病になる確率が高いとか。

また岡山大学大学院・浅沼幹人教授の研究では、コーヒー成分の「コーヒー酸とクロロゲン酸」をパーキンソン病モデルのマウスに投与する実験を行い「コーヒー酸とクロロゲン酸の投与は腸管の神経障害を明らかに抑制する」としています。
そもそもコーヒーなど嗜好飲料を多く摂る人のパーキンソン病発症率は、摂らない人に比べ40~50%も低いという疫学的データもあるそうです。

ところで腸内細菌の改善といえば、ちょっと前に「免疫力アップにはコーヒーが効果的かも?」というお話をしましたね。
最近よく健康関連の話に出てくる、腸内環境。
それにコーヒーが良い影響を与えているようなので、安心しました。
もし悪影響を与えているなら、大好きなコーヒーを我慢しなければならないですからね。

農薬の「ロテノン」が環境要因の一つ?

話は本題からそれますが、上記の研究結果の中で
ーーーーーーーーーーーーー
パーキンソン病発症の環境要因の1つと考えられている農薬の「ロテノン」を慢性投与してつくった、パーキンソン病モデルのマウス
ーーーーーーーーーーーーー

・・・という一文を見つけました。
農薬の「ロテノン」投与で、パーキンソン病モデルのマウスが出来るそうです。

ちょっと調べたところ「ロテノン(Rotenone)」は天然由来の農薬、殺虫剤で、アメリカのオーガニック認証団体でも2018年まで使用可だったようです。

心配になった私は、有機JAS認証団体にすぐ連絡をし「ロテノン」が弊社が入荷しているコーヒー産地で使われている可能性があるかどうかを確認しました。
すぐに返事があり、有機JAS認証の農園では「10年以上前から使用禁止」とのことでした。
正直、ホッとしました・・・。

コーヒーの農薬として現在「ロテノン」が一般的に使用されているかどうかは分かりません。
もしご存知の方がいたら、ぜひ教えてください。

参考:
「パーキンソン病と、コーヒーの関係性。」 全日本コーヒー協会
USDA Organic board proposes approving new chemicals, removing Rotenone, for use in organic farming GENETIC LITERACY PROJECT 
パーキンソン病が腸から始まるといえる、これだけの証拠」Reライフ
カフェインとその代謝産物がパーキンソン病診断のバイオマーカーになる―血液による診断とカフェイン補充治療への期待―
国立研究開発法人日本医療研究開発機構

きまめや
生豆屋(きまめや)

朝一番のコーヒーで「幸せ」な理由

朝一番に飲むコーヒーには、こだわりたいです。大切な時間なので。

幸せホルモンの分泌?

朝一番に飲むものは「コーヒー!」と決まっている方も多いのではないでしょうか。
私も、やっぱりコーヒーを選んでしまいます。
それは単に、私がコーヒー好きだからだと思っていましたが・・・

その理由を解明するような面白い記事「神経科学が証明、1杯目のコーヒーが脳に及ぼす5つの影響(※)」がありましたので、ご紹介したいと思います。

(1)コーヒーを飲もうと考える・・・ドーパミンを分泌

朝一番のコーヒーを飲もうかなと考え始めると、内分泌系がドーパミンを生成して分泌。
ドーパミンは「幸せホルモン」としても知られ、その日最初のコーヒーをもうすぐ飲めると思っただけで、気分が良くなるそうです。

(2)コーヒーを淹れる準備をする→パブロフ反応→ドーパミンを分泌。
自分が飲むコーヒーを入れたり、お気に入りのコーヒーショップに行くために車を運転したりといった動きが、さらに多くのドーパミンを分泌するそうです。

(3)コーヒーの香りをかぐ→過去の経験を突然思い出させる強力な脳のトリガー。
米国化学会誌によれば、「コーヒーの香りは十数個以上の遺伝子の発現とタンパク質発現量の変化を同時に発生させる」としています。

(4)コーヒーを飲む→目が覚める。
カフェインは身体にすばやく吸収されるため、ほんの数分で脳に到達するそうです。
脳に達したカフェインは、アデノシンという睡眠欲求を高めるホルモンを引き付ける神経細胞の一部に結合。これにより、アデノシンは神経細胞と結合できなくなるので、神経が覚醒して、目が覚め、イキイキとした気分に。
学習と記憶の能力を高める神経伝達物質であるグルタミン酸を分泌するそうです。

(5)余韻を味わう→眠りから覚めたときとは対照的な状態。
最初のコーヒーを飲み終える頃に、その日最高のパフォーマンスを出せる状態に達します。
1杯目のコーヒーのおかげで、目覚めた時点とコーヒーを飲み終わった時点で大きな違いを実感できるそうです。

幸せホルモンいろいろ

この記事を読んだとき、確かに!と思いました。
日々当たり前になっている「朝のコーヒー」の一連の動作も、理由があったと思うとスッキリします。
なお2杯目、3杯目になると、だんだん上記の効果は薄れていくそうです。
だから朝一番だけは、ゆずれないのですね。

(1)と(2)で出てきた「ドーパミン」の他にも、「幸せホルモン」と呼ばれるものがあるそうです。
ひとつは心のバランスを整えるホルモン「セロトニン」。
太陽の光を浴びたり、運動したりすると増えるそうです。
また「セロトニン」は睡眠を促す「メラトニン」というホルモンの原料にもなるので、良質な睡眠を取るのにも良いそうです。
確かに日光浴すると、穏やかで幸せな気持ちになれる・・・気がします。

もう一つは「オキシトシン」。
ハグやキスなどスキンシップによって分泌されるホルモンとして、よく知られていますね。
でも実は、自分で自分をハグしても「オキシトシン」が出てくるそうです。
私も不安な気持ちになったとき、よく自分の頭や肩をなでて「大丈夫、大丈夫」「よく頑張っているね」とつぶやいています。
ちょっと変な人って感じですかね?
結構お勧めですけど・・・。

(※)神経科学が証明、1杯目のコーヒーが脳に及ぼす5つの影響 ライフハッカー[日本版]

Your First Cup of Coffee Does These 5 Surprising Things for Your Brain Each and Every Day
BY GEOFFREY JAMES, CONTRIBUTING EDITOR, INC.COM

きまめや
生豆屋(きまめや)

鮮度と味わいの関係

鮮度と味わいをリンクさせる

「焙煎してから何日たった?」
「ミルで挽いてから何分・何秒たった?」

美味しいコーヒーを入れる上で、とても大事なポイントですね。特に「コーヒーの香り・まろやかさ」が鮮度により大きく変わってきますので、ぜひ観察してみてください。

ハンドドリップ(ペーパーやネル)やプランジャー(フレンチプレス)だと、抽出中にその鮮度が目に見えて分かるため、抽出されたコーヒーの味わいとリンクできて楽しいですね。
具体的には「焙煎後何日目→蒸らした時の膨らみ加減→抽出後の味わい」という感じで、頭の中で整理できます。

一方、電動コーヒーメーカーやマキネッタ(直火式エスプレッソメーカー)では、コーヒーの鮮度は見えにくいです。蒸らしている状態が見えないので、分かりにくいですね。
でも鮮度が見えなくても、香りは絶対裏切りません。
例えコーヒーメーカーで抽出過程が分からなくても、香りから十分に鮮度を予測できます。

そしてその香りを知るには、どうしてもミルが必要です。まだミルをお持ちでない方は、安価なプロペラ式ミルでも十分ですので、ぜひご検討下さい。
挽きたての味わいは「全く別物」ですから・・・

一番鮮度が分かるエスプレッソ

さらにカフェで使われる業務用エスプレッソマシンだと「挽いてから何秒経ったか?」でクレマ(泡)の量が明かに変わります。
特にエスプレッソやアメリカーノ(エスプレッソをお湯で薄めたもの)は、コーヒー表面のクレマが命(と私は思っています)なので、「挽いたらすぐ抽出!すぐ提供!」が鉄則です。ミルクを入れないので、誤魔化しがきかないのです。

特にエスプレッソは、抽出後、刻一刻と味わいが変化していきます。
新鮮な豆の入れたてエスプレッソは、何とも言えない深みのあるまろやかでコクのある味わいです。
しかし、時間の経過とともに苦味酸味渋みが強くなり、まろやかさはすぐに消えてしまいます。
エスプレッソは抽出も早いですが、劣化も本当に早いのです。
花の命は短くて・・・ですね。
※イタリア語でエスプレッソ(ESPRESSO)=「急行列車、速い」の意味。

エスプレッソメニューを作る順番

一人しかバリスタ(コーヒーを作る人)がいなくてラテとエスプレッソの注文が同時にあったら、作る順番はまずはラテ、その後にエスプレッソです。エスプレッソは繊細なので、作ってすぐに出せるよう、順番は一番最後になります。
エスプレッソの注文が数杯同時にある時は、出来たところからお客様に持って行きます。
もちろんカウンターでお客様にすぐ出せるようになっていれば、一番楽ですね。

つまり、イタリアのバール(カフェ)のように「カウンターでエスプレッソを受け取ったらすぐに砂糖を入れて1分以内に飲み終える」のがベストだと思います。
バリスタの素早い抽出と、お客様の素早い飲み込み(摂取?)が、エスプレッソの醍醐味と言えるでしょう。

でも、私が行ったイタリア・ローマのバールでは、クレマのあるエスプレッソには殆ど出会えませんでした。
いつもカウンターで飲んでいたので「抽出後すぐ!」ではあったのですが、豆自体が古過ぎました。
そのため、まろやかでコクのあるエスプレッソは殆ど無かったです。
もう十年前のお話です。今は自家焙煎のお店も増えて、鮮度にこだわったバールも増えたかも知れませんね。
またいつか、行ってみたいです。

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生豆屋(きまめや)

焙煎時に大事なポイント1「豆肌」

命名「豆肌」

(1)豆肌シワシワ色濃い目→(2)豆肌が伸びて色薄め。→(3)焙煎終了

私達(生豆屋とニュージーランド姉妹店の焙煎担当スタッフ達)が焙煎するとき、この「豆肌」という言葉が飛び交っています。

「豆肌どう?」
「もう少し豆肌のばしたい」
「豆肌が伸びたら、また色が薄くなるから」など。

豆肌は、コーヒー豆の表面のことです。
私が名づけました。豆の肌なので、豆肌。
この言葉は、豆がどのくらい縮れてシワシワしているか、つや加減がどうか、を見るときに使います。
焙煎を習い始めた日に知るべき、とても大事な言葉です。

もちろん、豆を見ないで焙煎する場合(自動で焙煎する場合)は、その大切さに気付かないかも知れませんね。
手動で焙煎するなら豆との対話(状況によって臨機応変に対応すること)が大事ですし、それが焙煎の醍醐味とも言えるでしょう。

豆肌が語ること

コーヒー豆の中までしっかり均一に火が通っていないと、豆肌のツヤが無く縮れたままになります。このような豆を挽くと青臭かったり、コーヒーが本来もっている香りが出なかったりします。
新鮮な豆なのに香り無いと、挽いた瞬間にがっかりしてしまいますね。

シワシワ加減は、豆の産地だけでなく精製方法が水洗式(ウォッシュド)か、自然乾燥式(ナチュラル)かなどによっても異なります。
そのため、どんな加減だと良いか?は一概には言えません。
様々な条件で何度も焙煎して、最適な加減を見つけ出すのが大事です。

また豆肌が縮んだままでいると、その分焼き色が濃く見えることもあります。
「あれ?焙煎が深いかも?」と思っても単に縮れて濃くみえてただけで、焙煎がすすんでふっくらすると、また薄くなったりします。

ということで、焙煎するときには、色だけで無く「豆肌がどういう状態か?」をよく見る必要があります。
そして豆肌を伸ばすため(ふっくら焙煎するため)には、どのように火を入れたらよいかも、大きなポイントです。
ずっと同じ強さの火で焙煎し続けるよりも、強弱があった方がふっくらする場合も多々あるからです。
この火力の影響について、ご自宅で手焙煎されている方は、すでに気付いている方も多いのではないでしょうか。

豆肌をしっかり見るには

豆肌をしっかりチェックできるよう、自宅焙煎には網状の「ぎんなん炒り」をお勧めしています。
さらに、多少チャフ(薄皮)が散らかっても、ぎんなん炒りの「フタを開けたまま」焙煎すると、よく観察できて良いです。

そして、照明も大事です。
もし焙煎する場所が暗いようなら、別にライトを用意しましょう。ライトは「昼光色」か「昼白色」がおすすめです。
「電球色」だと暖色系でオレンジっぽくなるため、色を正確に見るのが難しく、あまりおすすめできません。
とりあえず大事なのは、いつも同じライトを使って、色と豆肌をよく覚えることです。
豆の状態と、抽出後の味わい・香りがリンクできれば、自在に味わいの違いを楽しむことができますね。

上の写真は、私が今日焙煎したコロンビアの「(1)焙煎開始後のシワシワ豆→(2)豆肌が伸びて色が薄くなった豆→(3)焙煎終了時の豆」を撮ったものです。
最初のシワシワ豆の方が色が濃く見え、焙煎がすすむとふっくらして色が少しだけ薄くなり豆肌が伸びているのが分かると思います。
この(2)の状態で終了すると、香り少なめ・酸味が強いコロンビアになります。胃が丈夫で酸味・浅煎りが大好きな方用になります。
胃へ負担をかけずコロンビアの豊かな香り・コク・かすかな酸味を楽しみたいなら(3)の焙煎加減(当店推奨)がお勧めです。

きまめや
生豆屋(きまめや)

新型コロナについて4 若い人の重症化

若い人の重症化が問題に

新型コロナについて、嫌なニュースを聞くようになりました。
基礎疾患の無い、若い人達の重症化です。
若い人は免疫力も高く、基礎疾患が無ければ重症化することは殆ど無いと言われていましたが、そうとは限らないようです。新型コロナウイルスにより血栓ができて、血管が詰まるという症状についても報道されていました(※1)
血栓が、血管の細いつま先や指先に行くと、しもやけのような状態になるそうです。具体的には、発熱後に「コロナのつま先」と呼ばれる症状が出たら、要注意なんだとか(※2)
末端の血管が詰まれば、最悪の場合は切断することになるかも知れません。4月末には、アメリカの俳優が新型コロナ闘病中に、血栓により右足を切断したというニュースもありました。他にもアメリカでは、新型コロナ感染が原因とみられる川崎病に似た疾患により、70人以上の子どもが重症化し、中には死亡したケースもあったと今朝のニュースで見ました。
川崎病は、主に子どもがかかる原因不明の疾患で、血管壁に炎症が生じ、発熱や皮膚の剥離、関節痛を引き起こしたりしますが、治療を受ければ治る場合が多いそうです。ヨーロッパでも川崎病に似た疾患の若い患者が確認されています。新型コロナによる血栓や川崎病に似た疾患については、炎症が影響していると研究者達が指摘しています(※3)

深煎りと浅煎りの両方。

深煎りコーヒーには動脈硬化や血栓の予防効果があるそうです(※4)
そのため血栓による脳梗塞などが心配なら「深め焙煎のコーヒー豆」を選んでみてはいかがでしょうか?
これは深煎りコーヒーだけに沢山入っている「ナイアシン(ビタミンB3)」が、血液をサラサラにして血管を柔らかくする効果があるからだそうです。

そして、免疫力を高めるには浅め焙煎のコーヒー豆が良いそうです。
これは、浅煎りコーヒーだけに入っている「コーヒーポリフェノール・クロロゲン酸」が、免疫細胞が集まっている腸内フローラを改善するという研究結果によります(※5)

上記についてはもう何度かお話ししていますが、大事なことなので、もう一度言います。
「浅煎りと深煎りの両方」です。焙煎加減によって成分が異なるなんて、本当にコーヒーは奥が深いですね。ぜひ焙煎加減も意識して飲んでいただきたいと思います。

店長からの提案

私の父が脳梗塞で大変だったのを思い出して、本当に心配になりました。
新型コロナウイルスは、次々と心配事を増やしていきますね。本当に腹立たしいです。

とりあえず私達ができるのは、まず「免疫力を上げること」でしょうか。
そして今回の情報から、もう少しだけ提案させてください。
今回の血栓のお話は、炎症が関係しているとお話ししましたね。
そして「糖質と炎症」は密接な関係にあり、糖質を摂りすぎると炎症が悪化しやすいそうです
ですから・・・

(1)「白い炭水化物」を少し控えてみませんか?
白いご飯、白いパン、白い麺・・・を少し控えて、玄米や全粒粉・ライ麦パンやソバなど代わりにいかがでしょう。
いまちょうど小麦粉不足ですし、1日1回主食を抜いて、代わりに野菜をたっぷり摂るのも良いですね。

(2)糖質の多いスイーツやスナックも、食べる回数を減らしませんか?
「ながら食べ」をやめて、決まった時間(3時のおやつ等)にコーヒーと楽しむのも良いですね。今は低糖質のお菓子の作り方も、沢山インターネットで見つけられますし、私の「低糖質」レシピでよろしければ「モカの時間」でも紹介しています。

とにかく、これからは様々な「炎症」を防ぐため、血糖値スパイク(※6)を防ぐような食生活に変えていく必要があると強く思いました。

皆さんの楽しみを奪うようなことを書いてしまい、本当にどうもすみません。
でも、ちょっと日々の生活で気をつけるだけで、簡単に健康維持(炎症予防・免疫力アップ)が出来るのも確かです。
バランスのとれた食事で、昔ながらの発酵食品(ぬか漬け、味噌・しょうゆ、納豆)、食物繊維たっぷりの野菜・玄米など腸内フローラを改善するようなものを積極的に摂るように。
質の良い睡眠をとれるよう、食べ過ぎない、夜遅くに食べないように。
そして自己判断で抗生物質や市販薬を飲まないように(薬によっては悪化の恐れあり)。
あと忘れてはいけないのは「マスクの着用!」。
そんなちょっとした日々の選択は、新型コロナにかからないようにするだけでなく、「かかった後に重症化しないため」でもあると私は考えています。

そしてコーヒーについても・・・
まだデータは何も出ていませんが、十年くらい経った頃に「あのときコーヒーを飲んでいた人は重症化率が少なかった」と言われる日が必ず来るのではないかと思っています。十年先のことなんて誰にも分からないですけど・・・。

つい力強く書いてしまいましたが、心配し過ぎもストレスになるので良くないですね。
ちょっと力を抜いて、美味しいコーヒーでも作って飲みたいと思います。

皆さまも、くれぐれも無理なさらないようお気を付け下さい。

<参考動画>
「コロナのつま先」についての動画
(※2)「軽症・無症状」が脳梗塞に 30~40代相次ぐ 合併症か FNN Prime

<参考記事>
(※1)脳梗塞発症 新型コロナ感染による血栓が原因か 米研究グループ NHK News Web
(※3)新型コロナ、ウイルス感染で免疫系が過剰反応 命の危険も AFP
感染力も毒性も突然変異する新型コロナ「強毒種は270倍のウイルス量」中国の研究 Yahoo ニュース
(※4)血栓を作りにくい?コーヒーの不思議(全日本コーヒー協会)
(※5)Could More Coffee Bring a Healthier Microbiome?(HealthDay)

(※6)「血糖値スパイク」とは:食後の短時間に血糖値が急上昇する状態。放置しておくと動脈硬化が進み、炎症や酸化ストレスを起こりやすくなり、心筋梗塞、脳梗塞、がん、認知症などのリスクが上昇する。

<参考>
新型肺炎コロナウイルスについて1「コーヒーと免疫力」
新型肺炎コロナウイルスについて2「ちょっと待って抗生物質」
新型肺炎コロナウイルスについて3「感染後の発症を防ぐには」
新型肺炎コロナウイルスでマスクが必要な理由

きまめや
生豆屋(きまめや)

素朴な疑問(ペーパードリップ編)

ドリッパー断面。中央(A)の方が、ペーパーフィルターの近く(B)よりずっとコーヒー粉の層が厚いですね。一番厚いところで注いでコクを出しましょう。

質問1:ドリッパーにお湯を注ぐとき、円を描くようにグルグル注ぐの?

答え:円を描く必要はありません。
細口ポットなら、蒸らす時だけ中心から円を描くように注いで全体を湿らせても良いです。
ヤカンの場合は、ちょんちょんと湯を少しずつ落として、全体が湿るように蒸らして下さい。無理に円を描くと、ドバッとお湯が出てしまい上手に蒸らせません。要は、全体が湿ればOKなのです。

蒸らしている時に、注ぎすぎたお湯が下からポタポタ落ちたりしますね。このコーヒー液は、コクも無いし香りも少なく、あまりオススメの味わいではありません。 でも「ポタポタ」がコーヒー全体が湿った証拠でもありますので、数滴落ちるくらいを目安に挑戦してみましょう。

30秒から1分間くらい蒸らし終わったら、中心部分(ドリッパーの穴が空いている部分)だけに注ぎ続ければ大丈夫です。下からコーヒー液が落ちる量と、注ぐ湯の量を同じくらいにすれば、コクのある味わいに仕上がります。
※ドリッパーは、中心部分(上図 A)が一番コーヒー粉の層が厚くなるように設計されています。ペーパーフィルタ近く(上図 B)は層が薄くなりコクが出ないので、円を描くのではなく「円の中心で注ぐ」のが正解です
もしどうしても気になるなら、時々ペーパーフィルター近くも注いでOKです。

質問2:ペーパーフィルターはあらかじめ湯通しする?

答え:ペーパー臭を消すため、十分に湯通しして下さい。
ペーパーがお湯で濡れると独特の臭いが出るため、以前はできるだけ濡れたペーパーとの接触時間が短くなるよう湯通ししない方法をおすすめしておりました。
しかし、その後の実験で「たっぷりのお湯」を使って湯通しすれば、臭いが殆ど消えることが分かりました。
具体的な臭い対策については、ペーパーフィルターの臭い対策をご覧下さい。

質問3:ペーパーの臭いなんて分からないけど?

答え:ネル(布)ドリップと比べていただければ、良く分かると思います。また、ペーパーを湯通ししたときに落ちる、お湯の臭いを確認してみてください。独特の紙の臭いが分かります。
「一度臭いが分かってからは、どうしても気になってしまう!」という方もいらっしゃいます。これからも湯通しをせずにペーパーを使い続ける予定なら、どんな臭いか知らない方が良いのかも知れません・・・。

< 参考 >
秘伝!おいしいコーヒーの作り方
実験! 蒸らしの極意

きまめや
生豆屋(きまめや)

コーヒー抽出後の飲み頃

泡立てたミルクがのっていると、コーヒーが保温されて美味しさ長持ち。

抽出後は速やかに

コーヒーを抽出したら・・・
あらかじめ温めたカップに注ぎ、速やかにすすめましょう。そのためには、カップやソーサ、スプーン、砂糖・クリーム等を事前に準備しておく必要があります。

なぜそんなに速やかにする必要があるのでしょう?
答えは簡単。コーヒーは紅茶と違って、冷めたら不味くなるからです。
温め直しても、香りは飛ぶし、まろやかな口当たりも消えます。どんなに高品質で美味しい豆を使っても、冷めてしまってはガッカリ。酸化もすすみ、体にも優しくありません。

という訳で、くれぐれも時間の経過にはお気を付け下さい。何らかの事情で、冷めたコーヒーを温め直さなければならない時は、沸騰させないように気をつけて、80℃前後の温度ですすめましょう。

コーヒーの保温

電動コーヒーメーカーには保温機能が付いている場合が多いですね。いつでも温かいコーヒーが飲めて、重宝している方も多いと思います。 しかし、時間の経過とともに酸化はすすみ、香りやまろやかさも消えてしまうのは前述した通りです。
やっぱり「美味しいコーヒーが飲みたい!」なら、保温機能に頼らず、できるだけ早くすすめるようにしましょう。

エスプレッソの場合

エスプレッソの場合は、さらに速やかにすすめる必要があります。ご自分でエスプレッソを作る方はご存じかと思いますが、刻一刻と味わいが変化していきます。
冷めたエスプレッソは、もう飲めたもんじゃ・・・いえ、別モノです。

立ち飲みカウンターで「抽出したてのエスプレッソに、砂糖を入れてクイッと飲む。」これが本場イタリアでのエスプレッソの飲み方だそうですが、味わいの劣化速度を考えると納得できる方法ですね。

一方、エスプレッソにスチームドミルク(蒸気で温めたミルク)やフォームドミルク(蒸気で温めつつ泡立てたミルク)を合わせたカプチーノ等の場合は、それほど時間の経過は影響しません。ミルクでエスプレッソの味わいが薄まり、さらに泡立てミルクをのせることで、カップ全体の保温効果が期待できるからです。
つまり、せっかちなエスプレッソもミルクと出会うことで、ゆっくりと楽しんでもらえる訳ですね。
ゆっくり味わうという意味では、日本のお茶を楽しむ感覚と似ていますね。
※日本でのエスプレッソブームの背景には、ミルクという陰の主役がいることを覚えておきましょう。

きまめや
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水出しコーヒー徹底比較

水出しコーヒー
深煎り豆で作っても、水出しコーヒーだとまろやかな苦味に。

店長おすすめの「水出し珈琲」3種について、味わいの徹底比較をしてみたいと思います。

水出し珈琲バッグ(3日間抽出)・・・以下「バッグ」と省略
水出し珈琲ポット(24時間抽出)・・・以下「ポット」と省略
ウォータードリップコーヒーサーバー(2時間抽出)・・・以下「ドリップ」と省略

一番「まろやか」な口当たりなのは?

第1位 バッグ
第2位 ポット
第3位 ドリップ

1位と2位は甲乙付けがたく、殆どまろやかさに差は無かったです。ただ「バッグ」の方が、少しだけやわらかな口当たりでした。
「ドリップ」も十分まろやかですが、長時間抽出の「バッグ」と「ポット」にはかなわなかったです。

一番「香り」が強いのは?

第1位 ドリップ
第2位 ポット
第3位 バッグ

香りは「ドリップ」が、ダントツ1位です。やはり短時間抽出なので、豆本来の香りがしっかり残っていました。
2位、3位と、抽出時間が長くなるにつれて香りも少なくなってきます。

一番「環境に優しい」のは?

第1位 ドリップポット
第3位 バッグ

「ポット」と「ドリップ」は、何度も使えるフィルター付き。
「バッグ」は使い捨てなので、後かたづけがとってもラク。

一番「苦み」が強いのは?

第1位 ドリップ
第2位 ポット
第3位 バッグ

キリッとした苦みを堪能できるのは、「ドリップ」です。
「ポット」と「バッグ」はオブラートに包んだような感じのやわらかな苦みになります。

店長の考察

フィルターの目が一番粗いのが「ドリップ」。次に「ポット」。そして一番細かいのが「バッグ」になります。
フィルターが細かいほど抽出時間がかかりますが、まろやかな味わいに仕上がります。フィルターが粗いと、短時間抽出なので香りが残り、メリハリのある味わいに仕上がります。
同じ水出し珈琲でも、こんなに味わいが違うのは面白いですね。あなたは、どんな味わいがお好みですか?

注)水出し珈琲ポットはメーカー推奨の作り方ではなく、当店推奨の作り方で比較検討しました。作り方はこちら

きまめや
生豆屋(きまめや)