ペーパーフィルター無漂白・酸素漂白、どちらが良い?

酸素漂白と無漂白ペーパーフィルター
酸素漂白と無漂白ペーパーフィルター

皆さんがいつも使っているペーパーフィルター。
次のような疑問を持ったことはありませんか?

・なぜ無漂白の方が、酸素漂白より値段が高いの?
・なぜ無漂白の方が、酸素漂白より紙の臭いが強いの?

私もずっと気になっていたのですが、先日製紙メーカーさんからお話を伺うことができましたので、ここでご紹介したいと思います。

無漂白が高い理由

「無漂白は、漂白していないから安いはずなのに・・・。」
そう思うのも無理ありませんね。

実は、紙臭さの正体は「リグニン」と呼ばれる樹木の成分で、それを水だけで長時間かけて除去するため、かえって費用がかかってしまうのでした。
※漂白剤を使えば、時間も短縮できる上、紙臭さもすぐに取れるので、安くできます。

無漂白で手間暇かけても、酸素漂白に比べるとどうしても紙の臭いが残ってしまう、ということでした。樹木成分の臭いなら、仕方ないですね。

どっちが良いの?

では、酸素漂白に使われる漂白剤って、どんなものなのでしょう?
酸素系漂白剤でダイオキシンも出ず、漂白剤も残留しないから安心!ということでした。

でも、当店のお客様の中には、化学物質過敏症で苦しんでいる方々も多いです。そういう方々は、ほんのわずかな化学物質に反応してしまうのですが、本当に漂白剤は残留していないですか?
そう尋ねた所「そういうケースでは、やはり無漂白の方が無難かと・・・」ということでした。
どっちが良いかは好みの問題ですが、安全を追求するなら無漂白の方が良いかも知れませんね。紙臭さは、コーヒー粉を入れる前によく湯通しすれば、問題無いでしょう。
※もちろん、ネルドリップが一番安全なのは、皆さんご存知の通りです。

< 参考 >
ペーパーフィルターの臭い対策
有機栽培製ネルのススメ

きまめや
生豆屋(きまめや)

冷めても美味しいコーヒー

熱過ぎ注意

以前「大腸ガン予防とコーヒー」についてお話しした際、「熱い物を飲むと食道ガンになるリスクが高くなる」こともご紹介しましたね。
その後いろいろと調べていくうちに、熱い物の摂取で胃ガンのリスクも高くなることが分かりました。
「喉もと過ぎれば熱さ忘れる」と言いますが、残念ながら食道や胃は忘れてくれないようです。

でも、最初は美味しく感じたコーヒーが「冷めたら不味くて飲めない」という経験はありませんか?
これは、抽出後少しずつ酸化が進み、酸化による酸味や渋みを感じやすくなるためです。

冷めても美味しいコーヒー

「冷めたら美味しい!」という訳には、なかなかいきませんが。
「冷めてもまだ美味しい!」というのは可能だと思います。

もちろん、抽出直後の適温ほどの美味しさはありませんが、十分妥協できる美味しさにすることはできます。そのポイントは、下記の通りです。

1)新鮮な焙煎豆!
一番大事なのは、やはり焙煎豆の鮮度。
いくら保存や抽出に工夫しても、焙煎後何ヶ月も経った豆では「冷めてもまだ美味しい!」は難しいです。
オールドビーンズもあるくらいですから、「生豆」が新鮮な必要はありません。でも一度焙煎したら、できるだけ新鮮なうちに使い切るようにするのがポイントです。

2)焙煎加減は、やや深め~がおすすめ。
浅めの焙煎ですと、酸化による酸味も強く感じられます。
もし酸化による酸味が苦手なら、浅めの焙煎は避けて深め~深煎りの焙煎加減を選びましょう。

ゆっくり飲む幸せ

いくら体に良いといっても、運ばれてきたコーヒーが最初から冷めていたら「これ古いの?」と聞きたくなりますね。最初はちょっと熱めで、それを冷ましながら飲んでいく・・・というのが理想的ではないでしょうか。

予めコーヒー抽出器具やカップを温め、適温の90℃程度でドリップすれば、香りも飛びにくく抽出後はちょうど良い「ちょっと熱め」の温度になります。それを、少しずつ冷ましながらゆっくり最後まで楽しめたら、幸せな気持ちになれますね。

※90℃にする目安:ヤカンで沸騰させたお湯を、抽出用の細口ポットに移すと温度が適度に下がります。もちろん、気候や湯量によっても異なりますので、一度温度を測ってみることをおすすめします。

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生豆屋(きまめや)

氷カフェオレの作り方

コクのあるアイスカフェオレに。

勝手に「氷カフェオレ」と命名しましたが、珈琲液を氷らせたものにミルクを合わせたものと考えていただければと思います。
市販品もありますが、ご自宅で作る方が安心・美味・安上がりなので、よろしかったらお試し下さい。

<用意するもの>
1)牛乳
2)氷らせたコーヒー
※甘くする場合は、あらかじめ砂糖を加えておく。

氷カフェオレの作り方

氷らせたコーヒーに、牛乳を注いで出来上がり!

ミルクを注いで出来上がり!
氷カフェオレ。氷が溶けていくと、だんだんアイスカフェオレに近くなります。
小さく氷らした珈琲
砂糖をたっぷり入れると、シャーベットに近い食感になりそのまま食べても美味しいです。

氷カフェオレのポイント

1)コーヒーは深煎り豆で
牛乳と合わせる場合は、強い苦みと香ばしさがある「深煎り豆」を使うのがオススメです。
牛乳の濃い味わいにも負けないように、また時間の経過による酸味が出ないように、できるだけ「深め~ごく深煎り」の焙煎豆を選びましょう。

2)小さく氷らす
小さい形に氷らす(または小さく砕く)と、牛乳とよく混ざって美味です。小さい氷ができる製氷器をお持ちでしたら、そのままアイスコーヒー(冷ましたコーヒーも可)を注いで冷凍庫へ入れればOKですね。

3)砂糖を入れてシャリシャリ感
ブラックコーヒーを氷らすと、普通の氷と同じようにカチコチに固まりますが、砂糖を入れるとまるでシャーベットのような歯触りに。
これは、水の中に不純物(ここでは砂糖)が多いほど、氷点が下がるからだそうです。
もし砂糖を摂っても健康上差し支え無い場合は、ぜひお試し下さい。
砂糖の量は、後から牛乳で薄まる分、ホットに入れる量の1.5~2倍くらいを目安にしましょう。

4)ブラックの場合
ブラックコーヒーを氷らすと牛乳に溶けにくくなりますが、ゆっくり味わいの変化をお楽しみいただけます。
また、牛乳ではなくアイスコーヒーと合わせれば、氷が溶けても薄まらないのでオススメです。

暑い季節にはピッタリの氷カフェオレ、良かったお試し下さい。

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生豆屋(きまめや)

コーヒーの消臭効果

コーヒーかす(だしがら)再利用

コーヒーかす
コーヒー抽出後のコーヒーかすは、優れた消臭効果があります。

焙煎した珈琲豆の表面は、多孔質で表面積が広く、臭いを吸着しやすい成分を含むため「消臭効果」が抜群です。
コーヒー抽出後に残る「コーヒーかす」でも十分に効果があるので、良かったらお試し下さい。

作り方は簡単。「コーヒーかす」を乾燥させて、通気性のある布袋・容器に入れれば出来上がり!ジャムなどの空きビンに入れて、フタの代わりに薄い布をかぶせてゴムで止めるのも手軽でおすすめです。
#ゴムの上からリボンを結ぶと、見た目もかわいくなります。

冷蔵庫の消臭、トイレの消臭、車内の消臭、靴箱の消臭などに幅広く利用できます。市販の消臭剤(活性炭など)に劣らない効果が期待できるのが、嬉しいですね。
※「コーヒーかす」にカビが付かないように、しっかり乾燥させるのがポイント。お皿やトレーの上に広げて干すと、早く乾燥します。
※灰皿に入れる場合は、乾燥させないで大丈夫です。消臭だけでなく、残った水分でタバコの火を消すのにも役立ちます。

ここに注意!

消臭といっても、臭いを魔法のように消す訳ではありません。「コーヒーかす」の表面に、臭いを吸着させているだけのことです。
つまり抽出後の「コーヒーかす」だけでなく、抽出前の「コーヒー豆」も臭いを吸着してしまいます。
そのため、「コーヒー豆」を冷蔵庫や冷凍庫のような食品臭が強い場所で保存する場合は、必ず密閉容器に入れるようにして下さい

また、意外と盲点なのが喫煙スペースのあるカフェ・レストランです。以前、嗅覚疲労で同じ系統の臭いは感じにくくなるというお話をしましたね。タバコ臭は喫煙者には感じにくいですが、吸わない人には敏感に感じられます。
不特定多数の方にコーヒーを提供するカフェ・レストランでは、タバコ臭が移らないように保存場所にも注意した方が良いでしょう。

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生豆屋(きまめや)

コーヒーの香りと嗅覚

なぜ香りが分からない?

ご来店のお客様に、よく「本当に良い香りですね。一日中この香りの中で仕事できるなんて、うらやましいです。」と言われます。
でも実は、私達はあまりコーヒーの香りを分かっていないのでした。
朝10時に店を開けますが、その頃にはバンバン焙煎している最中で店の中はコーヒーの香りだらけ。それなのに、なぜ私達は香りを感じないのでしょう?
それは、嗅覚疲労のためです。

嗅覚疲労(嗅覚順応)

嗅覚は他の感覚に比べると、一番疲労しやすいと言われています。
疲労というのは、ある一種類の臭いを嗅ぎ続けると、数分以内にその臭いに対する感度が落ちることを意味します。つまりコーヒー豆を焙煎すると、店中がコーヒーの香りで満たされて、香りを感じにくくなるという訳です。
また、体調を崩したり、疲れたりしても嗅覚が鈍くなります。満腹の時も、空腹時に比べると格段に嗅覚が鈍くなるのことは、経験的にご存知ですね。
これらを考慮すると、コーヒーの香りを十分堪能するための条件は、次のようになります。

(1)朝(疲れていない時)
(2)空腹時
(3)コーヒーの香りが満たされていない空間

偶然にも条件が整ってました

私は仕事がある日は、朝ご飯を食べません。
さらに仕事(焙煎等)を始める前には、必ずスタッフ達とコーヒーを飲む日課になっています。
つまり(1)~(3)を満たすとっても良い条件で、毎朝コーヒーを飲んでいたことになります。確かに、仕事の前のコーヒーは、味わいをじっくり堪能できて美味しいですね。
朝ご飯を食べる方でも、「朝のコーヒーが、美味しい!」という方は多いのではないでしょうか?
「コーヒーは絶対に食後!」派の方も、たまにはコーヒーを主体にして食前に香りを楽しむのも良いですね。

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有機JAS法から学ぶこと

大変な日々の作業

当店では有機JAS法が施行される以前から、有機栽培(オーガニック)コーヒー豆を専門に販売しておりました。
当時は有機JASマークというものも無く、生産地で有機認証を受けたコーヒーであれば「有機栽培(オーガニック)」をうたうことができたのです。
しかし、有機JAS法という法律によって「マークを貼らないと、有機栽培(オーガニック)コーヒーって言っちゃダメ!」ということになりました。そこで当店ではいち早く「有機JAS認証」を取得し、堂々と「有機栽培コーヒー豆専門店」と名乗れるようなりました。

この認証は、取得後も検査や管理が大変ですが、実は日々有機JASマークを添付・処理する方がもっと大変な作業になります。
マークを貼るのこと自体が大変、という訳ではありません。マークを貼るためには、付随してやることが沢山あるという意味です。
有機JASマークについてはこちら

日々の作業をすべてここに書くと、とても長い文章になるので省略させていただきます。でも、有機JASを真面目に導入したおかげで、良かったことを1つご紹介したいと思います。

入荷から配送まで

皆さんのお手元に届く、当店のコーヒー豆達。
何気なく袋詰めされているようですが・・・。

実は、いつどこから入荷した豆で、誰が焙煎して、誰が欠点豆を除去+袋詰め+シール添付して、誰が発送用書類を作って、誰が梱包作業をしたか?が全部記録で残っています。
つまり、すべての作業点で責任者が存在するということです。
だから、もしAさんから「○○を○グラム注文したけど、ちょっと・・・」とクレームがあった場合、すぐに誰が担当した豆で、どの時点で問題が派生したかが分かるようになっています。

こんなにしつこく記録しているのは、元々は有機JAS法のためでした。 でも、結果として私達も責任をもって作業ができるようになり、今ではそれが自分達のコーヒー豆への自信につながっているように思います。

有機JAS導入を振り返って

有機JASマークを添付するようになって作業量は増えましたが、コーヒー豆の値上げはしませんでした。 なぜなら、マークを添付したからといって味わいが変わる訳ではないからです。
お客様にしてみれば「マークが付いて値上げなら、マーク要らない!」というお気持ちだろうなぁ・・・と。

「お値段据え置き」という強引な決断のおかげで、最初は薄利になり本当に大変でした。でも、少しずつ口コミでお客様が増えてきたので、何とかここまで続けることができました。
これも、当店の豆達を気に入ってくださっているお客様のおかげです。

これからも、焼きたてや品質にこだわって「自分達が本当に欲しいものだけを提供していく!」という姿勢を、貫いていきたいと思います。

<参考>
有機栽培豆に害虫が見つかったら?

意外と知られていない有機栽培の意味(無農薬・減農薬表示はダメ)
有機JASマークとは

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ペーパーフィルターの紙臭さを消す方法

ペーパーフィルターの臭い消し
ペーパーフィルターの紙臭さを消す方法

紙臭いペーパーフィルターは?

「ペーパーフィルターの臭いが気になる。どのメーカーのものが良い?」というお問い合わせがありました。
各メーカーで長所・短所があるようですが、多少紙の臭いが出てしまうのは仕方がないですね。
とりあえず、無漂白のペーパー(茶色)の方が、酸素漂白(白色)のものよりも「紙臭い」ようです。じゃあ、酸素漂白の方が体に良いか?と聞かれると・・・
漂白の方法が企業秘密になっているため、判断できませんでした。ペーパーフィルターのメーカーさんには、製造過程で何の薬品をどのように使用しているのか、ぜひ公開していただきたいものです。

簡単!紙の臭いを消す方法

ペーパーフィルターを使う時は、次の方法を試してみてください。
1)購入後、袋から出して保管する。
簡単なことですが、かなり効果はあります。袋から出して、できれば少し広げて(干す感じで)置くと早く臭いが飛びます。

2)ドリッパーに敷いたペーパーフィルターへ、2~3回湯通しする。
袋から開けてすぐに使いたい時や、念入りに臭いを消したい時は、たっ ぷりお湯を沸かして湯通しします。できれば、1回にカップ2杯程度の湯を通し、少し待ってからまた同じことを繰り返す、という方法がおすすめです。
※念入りにやりすぎて、紙が破れないようにご注意下さい。

他にも何か、良い方法があるかも知れません。また見つかりましたら、お知らせしたいと思います。
有機栽培製ネルをペーパーフィルター代わりに使うことも、この機会にご検討下さい。

<参考>
ペーパーフィルター無漂白・酸素漂白どちらが良い?

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コーヒークリーム(フレッシュ)の実態

コーヒーフレッシュ

何からできている?

ファストフードやカフェ等で、使い放題のコーヒークリーム。なぜ沢山使ってもいいの?不思議だなぁ・・・と疑問に思った方も多いのではないでしょうか。
答えは簡単。安いからです。
では、なぜ安いのでしょう?

以下、その理由をそのまま抜粋します。
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植物油に水を混ぜ、添加物で白く濁らせ、ミルク風に仕立てたもの。それがあの小容器の「コーヒーフレッシュ」の正体なのです。
植物油を使うことで、牛乳や生クリームを使用するよりもはるかに安くできる。だから「使い放題」にできるのです。
そしてそれは、ちゃんと「裏」を見ればわかります。「植物性油脂、乳化剤、増粘多糖類、pH調整剤、着色料、香料」そこにはそんな表示があり、「牛乳(生乳)」とは一言も記載されていないはずです。
よく見れば、容器にも「ミルク」とは謳っていない。「コーヒー用クリーム」「コーヒーフレッシュ」などと表示されています。
「裏」の原材料表示を見ればわかると書きましたが、これは小容器を詰めた大袋のみに書かれていて、容器そのものには書かれていません。
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安部司著『食品の裏側 みんな大好きな食品添加物』(東洋経済新報社)p106~107より抜粋。

食品添加物の役目

「サラダ油+水 → コーヒークリーム」となるためには、どうしても食品添加物が必要になります。
水と油を混ぜるために「乳化剤」を使い、成分が沈殿しないように「pH調整剤」を添加。クリームっぽくとろみを付けるために「増粘多糖類」を入れて、ミルクフレーバーの「香料」を入れれば味わいはOK。あと、見た目をよりクリームっぽくするために「カラメル色素」も添加します。確かに、純生クリームは真っ白じゃなくて「クリーム色」でしたね。
そうやって創意工夫して出来上がった「コーヒークリーム」は、まるで本物の生クリームのように使われている訳です。

店長の考察

食品添加物がすべて悪い!とは思いません。
本物の純生クリームだと、すぐに賞味期限切れになってしまって保存が難しいのも確かです。ブラックでは飲めないために、クリームのストックが必要な方も多いでしょう。
でも食品添加物を摂らなくて済むなら、やっぱりその方が良いですね。

油と水と食品添加物を持ってきて「混ぜたらクリームになりますから、いくらでもコーヒーに入れて下さい。」って言われたら・・・「えー、気持ち悪いからヤダ。」と、私だったら言ってしまうと思います
コーヒーが出てきたら、まずはブラックで飲んでみましょう。新鮮なコーヒーなら、ブラックでも十分美味しいと思います。
ちょっと無理だなぁ、という時にはお砂糖を少しずつ足してみましょう。それでもダメなら、牛乳や、スキムミルクを水で溶いたものを足しても良いですね。
外出先だと難しいですが、家でコーヒーを飲むなら色々と工夫できると思います。

< 参考 >
コーヒークリームの話
コーヒー香料の必要性
カフェオレの話(コーヒーの着色料について)

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何から揃える?コーヒー器具

必要最低限の器具

どの器具から揃えるのが正解?

「コーヒーは初心者だけど、本当に美味しいコーヒーを入れてみたい!」
そんなご要望をいただくことが、最近とても多くなりました。私の文章を読んでいると「意外と簡単かも?」という気持ちになっていただけるからでしょうか。
その通り、何も難しいことはありません。
要は「必要最低限の器具」と「美味しいコーヒー豆」、味わいに悪影響を及ぼさない「湯(水)」があればOKなのです。

それでは、「必要最低限の器具」を考えてみましょう。
日本で主流になっている「透明感のあるコーヒー」を目指すなら、コーヒー粉を布か紙で濾す(こす)必要がありますね。つまり、ネル(布)かペーパーフィルター(紙)が必要になります。
#コーヒー産地で主流になっている「濁ったコーヒー」でよければ、鍋や茶こしがあればOKです。

次に、ネルかペーパーフィルターを支えるための容器が必要です。カップの底に穴が空いている形の「ドリッパー」が主流ですが、ネルなら「茶こし」や「味噌こし」でも代用可能です。
※詳しくは有機栽培製ネルのすすめをご覧下さい。

必需品は細口ポット?ミル?

さぁ、これで抽出用の器具は揃いましたね。次は何を揃えましょう?
抽出する時の格好良さから「細口ポット」を入手する方が多いのですが、ここはグッとこらえて「ミル(豆を挽く道具)」を選びます。
#ヤカンでも、美味しく抽出することができますので。

どんなに新鮮で美味しい豆でも、店で挽いてしまったら一気に香りが飛んで鮮度が落ちてしまいます。鮮度が落ちると酸化が進み、コーヒー本来の甘みやまろやかな口当たりも消えていきます。
そのため、安価なプロペラ式電動ミルでも、店で挽くよりはずっと良いのです。ここは思い切って、ミルを調達しましょう。

できれば揃えよう

最後に、コーヒー液を受ける「サーバー」があると便利ですね。ちゃんと抽出量をはかることで、安定した味わいを出すことができます。
また、私のようにいつもコーヒーの味わいを分析している方には、サーバーは必需品になります。
もちろん、ご予算に余裕のある方は「細口ポット」も調達していただければと思います。これがあれば、気分も味わいもプロ並み?になるかも知れません。

抽出方法の詳細は、秘伝!美味しい珈琲の入れ方をご覧下さい。

<参考>
最適なコーヒー焙煎豆の保存場所
最適なコーヒー焙煎豆の保存容器

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ドリッパー比較・カリタvsハリオ(台形vs円すい形)(2)

穴の面積の違い

前回、ドリッパーの形と味わいの違いについてお話ししましたね。今日は、どうして違ってくるか?について検証してみたいと思います。

リブ(凸部)の形が違うとどうだとか、色々と意見はあるようですが。 とりあえず、思いっきり味わいに影響しそうな「穴の面積」について比較してみました。
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カリタ(陶器製):直径4ミリの穴×3つ・・・計 37.68ミリ平方メートル
ハリオ(磁器製):直径20ミリの穴×1つ ・・計314.00ミリ平方メートル
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単純に比較しても、ハリオは、カリタの8倍以上の面積ということになります。ここまで大きさが違うと、味わいに影響してくるのは当然ですね。見た目では分からなかったので、私もビックリしました。
※ハリオ製の穴の形はギザギザになっているので、正確にはもうちょっと面積が大きくなります。

ちなみに、プラスチック製では穴の面積の差がさらに広がり、ハリオはカリタの10倍以上の大きさになります。
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カリタ(プラ製):直径3ミリの穴×3つ・・・計 21.20ミリ平方メートル
ハリオ(プラ製):直径17ミリの穴×1つ ・・計226.87ミリ平方メートル
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どちらもプラスチックの方が面積が小さくなっていますね。やはり、焼き物で小さい穴を作るというのは難しいからでしょうか。

味わいへの影響を検証

面積が8~10倍違うと、味わいにはどのように影響するのでしょうか。中がよく見えるよう、透明なプラスチック製ドリッパーで比較してみまし た。
蒸らし1分+抽出3分で、次のようなことが判明しました。
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カリタ:
穴が小さいため、注湯中は下から0.5~1cmくらいの所まで湯が貯まっている。

ハリオ:
穴が大きいので、注湯中でも湯は貯まらず、そのまま落ち続ける。
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つまり、同じ速度で抽出すると、カリタ(3つ穴)の方が湯とコーヒー豆の接触時間が長くなるということです。湯に浸る時間が長ければ、当然苦み・酸味も強くなりますね。

一方、ハリオ(1つ穴・円すい形)の方はネルドリップのように湯が貯まることなく落ち続けるので、比較的あっさりまろやかな味わいに仕上がると考えられます。 この辺が「ネルドリップの味わいに近い」と言われる理由かも知れません。

<参考>
ドリッパー比較・カリタvsハリオ(台形vs円すい形)(1)

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