コーヒー豆屋を始めた理由

コーヒー嫌いだった

珈琲豆屋をやっていると「コーヒーが大好きだったから始めたの?」とよく聞かれます。全くそんなことはありません。むしろ、コーヒー豆屋を始める前は、コーヒー嫌いでした。
香りは好きでしたが、飲むと苦くて酸っぱくて全然美味しく無くて・・・
どんなにミルクやクリームで薄めても、胃が痛くなったからです。

ドリップしたてのコーヒーなら大丈夫では?
挽きたてなら大丈夫では?
店を変えたら大丈夫では?

・・・と色々なお店のコーヒー豆を試しましたが、やっぱり胃が痛くなりました。
多少、賞味期限切れのものを食べても大丈夫な胃腸なのに、コーヒーだけはダメ。
コーヒー大好きな人達を見て、「実は、やせ我慢しているのでは?」と思ったことも。
だから喫茶店では、いつも紅茶を注文していました。
それでは、なぜコーヒー豆屋を始めようと思ったのでしょう?

きっかけは、私が環境問題に大変興味を持っていたことでした。
農薬やダイオキシンについて一所懸命勉強していたところ、恐るべき事実を知ってしまったのです。

農薬使用 食品では世界1位だったコーヒー豆

当時(1990年代)、世界の農作物で最も農薬が使われていたのは、

1位 綿(コットン)
2位 タバコ
3位 コーヒー豆

・・・と、言われていました(※)。
飲食する農作物としては、コーヒーがダントツ1位。
綿とタバコもビックリでしたが、コーヒー豆も?

ブロッカというコーヒー豆の中に住む虫を殺すために、かなり強い農薬を使います。
農薬を散布する農園の人々の健康だけでなく、大気汚染・土壌汚染、それによる水質汚染等々。
その地域全体の問題となってきているという事実。
そして、コーヒー豆に含まれている残留農薬の問題など。

真実を広めるために

知っていて飲むなら、それは個人の自由なので問題無いと思いました。
でも、もし知らない人が殆どだとしたら、真実を広めなければ。誰もやらないなら、私が広めなければ・・・!

まだ20代の頃のお話です。
若かったので、怖いもの無しでしたね・・・。
建築士として働いていたけど、脱サラして一気に走り出しました。

このときの強い気持ちが、弊社(生豆屋)の経営理念の原点となっています。生豆屋がある限り、この理念が変わることは絶対に無いでしょう。

近いうちに、コーヒー嫌いだった私がどのように「本物のコーヒー」と出会い、なぜコーヒー大好きになったか。
・・・についてお話ししたいと思います。

コーヒーの木。実の中にコーヒー(種子)が入っています。


(※)2015年時点で、コーヒー生産大国のブラジルでは、1位コットン、2位柑橘系、3位大豆、4位コーヒー豆、5位米、の順でした。
参考元:THE DEVELOPING WORLD IS AWASH IN PESTICIDES. DOES IT HAVE TO BE?

 
生豆屋(きまめや)店長の紹介

きまめや
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