最適なコーヒー豆の保存場所

前回は、「「最適なコーヒーの保存容器」についてでしたね。なぜコーヒー豆の真空パックや缶詰がダメなのか、についてもお話ししました。

今回は、最適な保存場所についてお話ししたいと思います。
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以前にも保存場所について提案しましたが、焙煎度合いや季節については言及しませんでした。
あまり複雑なことを書くと、混乱を招いてしまうから、、、との判断でした。
しかし焙煎加減によって豆の状態は異なります。
また真夏と真冬では全く気温が異なるこの国では、やはり季節の違いも無視できないと思いました。

それでは、最適な保存場所について考えてみましょう。

「できるだけ酸化させたくない!」なら・・・

せっかく新鮮なコーヒー豆を入手したら、できるだけ鮮度を保持したいですね。
鮮度の保持を一番に考えたら、季節を問わず「密閉」して「冷蔵」保存が一番です。
※寒い地域で、庫内と温度が変わらない(またはそれ以下)でしたら、もちろん常温で大丈夫です。

特にお店で挽いてもらった場合は、粉々になって豆の表面積が大幅に増えていますので、酸化が一気に早まります。
粉々になっている場合は、焙煎加減や季節にかかわらず、できるだけ「密閉」して「冷蔵」保存しましょう。

冷蔵庫ではなく、冷凍庫の方が低温で良いのですが・・・
夏季に冷凍庫に入れると、密閉容器を開けた時に一気に焙煎豆が結露してしまい豆が湿気ってしまうので要注意。
酸化が遅れても、湿気って豆がよく蒸れないのは残念ですね。
ということで、湿気が少なくなるように、ここでは無難に「冷蔵庫」をお勧めしています。
※密閉して冷凍保存し、開封する前に常温に近くなるまで待てば、冷凍でも結露を最小限に防ぐことができます。

深煎りコーヒー豆の保存場所

深煎り豆ですと、時間の経過とともに豆の表面に油が沢山出てきます。
この油はもともとコーヒー豆に含まれているもの(コーヒーオイル)で、香りやコクを演出してくれる優れものです。

しかし浅めの焙煎豆と違って表面に出てきてしまっているので、酸化も進みやすいのは確か。
そのため夏季は特に、「冷蔵庫」で密閉保存した方が安心です。

深煎り豆

浅煎りコーヒー豆の保存場所

浅煎り豆ですと、コーヒー豆の中に油がとどまっているため、表面の油についてはあまり心配する必要がありません。
本当に浅い焙煎だと、仮に1年経っても油は全く出てきません。
そのため、一週間から10日くらいで飲みきる分は「常温保存」で大丈夫です。
それ以降に飲む分は、冷蔵保存しましょう。

浅煎り豆

話は脱線しますが。
見た目が新鮮かどうか分からないので、スーパー等で売られている焙煎豆は浅煎りが多いですね。
これは常温で長い期間流通させる場合は、どうしても浅煎りの焙煎豆が便利だからです。

浅煎りなら、鮮度が不明なだけでなく、袋や器具が油で汚れないので清掃が簡単。
また焙煎が浅ければ浅いほど、水分がコーヒー豆に残っているため重量が減らず、コーヒー豆代も節約できます。
製造・販売するメーカー側にとっては、嬉しいことばかりですね。

しかし、焙煎が浅いほどコーヒー豆成分の刺激が強くなるのも確か。
私はとても浅い焙煎のコーヒーを飲むと、刺激で胃が痛くなります。そのため、当店の豆は全てやや浅め(中煎り)かそれより深い焙煎加減になっています。
自分が飲めない豆を、お客様に売ることはできませんので。

深煎り豆(濃い茶色)の方が苦くて体への刺激が強そうですが、実際には浅煎り豆(薄い茶色)の方が強いのは面白いですね。
もし「コーヒー飲むと胃が痛くなる」と感じている方がいたら、それは鮮度や農薬の問題だけでなく、焙煎加減が合っていないのかも知れません。

鮮度による味わいの違いを知りたいなら・・・

私だけかも知れませんが、焙煎豆なら常温保存した方が「焙煎日からの味わいの変化」を楽しめるような気がします。
到着した日の味わいと香り、その次の日の味わいと香り・・・
そういう変化を楽しみたいなら、焙煎加減にかかわらず「密閉」して「常温」がお勧めです。
一番違いが分かる期間(3日間~一週間)に飲み切れる分だけを目安にして、常温保存するのはいかがでしょうか。
※それ以降に飲む分は、密閉して冷蔵保存しましょう。


どのように保存するかは、お客様次第。
仮に袋のまま常温で置いておいても、香りは日々落ちていきますが美味しい豆はそれなりに美味しいものです。
できるだけ酸化を遅らせて香りを保持することも大事ですが、まずは新鮮で美味しい豆を入手することから始めましょう。

きまめや
生豆屋(きまめや)

最適なコーヒー豆の保存容器

最適な保存容器
最適な保存容器の例

前回は、「「コーヒー豆の鮮度による味の違い」についてでしたね。焙煎当日から3日後までについて、味わいの変化を詳しくお話ししました。

今回は、それ以降の味わいを左右する保存方法、特に保存容器についてお話ししたいと思います。

密閉保存が大事!

3日目以降の味わいについては、正直お客様がどのような状態で保存されるかによりだいぶ異なります。
密閉度の低い容器で高温の場所に置いたら、香り・味わいは一気に落ちてしまいます。
特に「香り」をできるだけ残したいなら「密閉容器」は必須ですね。

以前あるお客様から、「生豆屋のコーヒー豆を冷蔵保存しておくと、冷蔵庫を開ける度にコーヒーの香りがして嬉しい」と言われてびっくりしました。
思わず「それは密閉されていない証拠です!すぐに密閉度の高い容器に移し替えて下さい!」とお願いしたことがあります。
コーヒーの香りは有限ですから・・・冷蔵庫内でばらまいたら、勿体ないです。

また冷蔵・冷凍庫内の食品臭は意外と強く、それをコーヒー豆がしっかり吸収してしまうので要注意です。
コーヒー豆は多孔質構造で、下手な消臭剤よりも消臭効果が高いのです。コーヒー豆を挽いたら食品臭が・・・・では悲しいですね。

私が愛用しているのは、ガラス密閉ビンです。
ガラスなので遮光性はなく、直射日光が当たらないよう注意が必要です。
でもフタ部分にゴムパッキンが付いているので密閉度が高く、コーヒー豆の様子もビンを開けずに確認できるので気に入っています。

「深煎りでこの気温だと、やっぱり3日目でこのくらい油が出るな。」
「焙煎浅いと油は殆ど出ないな」
「今日は結露が多いな。早く冷蔵庫に戻そう(冷蔵保存の場合)」
などと、日々観察するのが大好きです。
・・・コーヒー豆を観察するのは、私くらいでしょうか。

他にも色々と密閉容器はあるかと思いますので、どれでもお好きなものをお使い下さい。

また「面倒だから購入時の袋のまま保管する」という方も多いかと思います。
袋のままだと少し劣化が早まるかと思いますので、ちょっとだけ工夫してみてはいかがでしょうか。
例えば、

・ガス抜き用の穴が空いていたら、テープでその穴をふさいで保管する。
・もう一枚袋(できるだけ密閉度の高いもの)で包んで、二重にして保管する。
この2つだけでも、長期的にみるとだいぶ変わってくると思います。

真空パックや缶詰は不可能な理由

そんなに「密閉!」というなら、発送時も真空パックや缶詰にすれば良いのでは?と思われるかも知れません。
でも弊社は焼きたての豆を発送するため、真空パックや缶詰にすることができないのです。
新鮮な豆は「炭酸ガス」を放出しつづけるので、もし真空パック・缶詰にすると風船のように袋・缶がふくらんでしまうからです。

その膨らんだ袋が宅配時に何かの拍子に圧迫され、破裂するという問題が数回起こりました。
そこでバルブシートを貼り、わざわざ袋に空気穴を付けてから出荷している次第です。

では、真空パックや缶詰で売られているコーヒー豆は、なぜ膨らんでいないのでしょうか?
それは、炭酸ガスが完全に抜けるまで保管してから袋詰め・缶詰めするからです。
梱包前に焙煎豆なら3日から1週間程度置いて、完全にガス抜きをします。

・・・私が一番美味しいと思う時期に「密閉するために放置してガス抜き」?!
そのガスの中にも沢山香りが含まれているのに・・・勿体ないです!!(2回目)

ガスが抜けきるまでにお客様にお届けできて、ご自宅で密閉保存し、味わいの変化を楽しんでいただければ私達も嬉しいです。

きまめや
生豆屋(きまめや)

コーヒー豆の鮮度による味わいの違いを知る

鮮度が分かる、分からない?

コーヒー豆焙煎機
コーヒー豆焙煎機

ご存知の方も多いかと思いますが、弊社は「焙煎日発送」が鉄則です。そのためお届け日を指定されても、ご要望にお応えできないことも。

先日お客様に「焙煎が一杯で、お届け指定日には間に合いません。その翌日でしたら焙煎・発送が可能です。」
とご案内したところ、「そこまで鮮度にこだわる理由が全く分からない」と言われてしまいました。

「一日古くても、味わいの違いは自分には分からない。分かる人の方が少ないのでは?」
「購入した後どうせ2-3週間かけて飲むから、そこまでこだわる意味が無い」とのことでした。

確かに一日古い豆でも良ければ、かなり作業は楽になりますし、出荷量も増やすことが出来ます。
自家焙煎店でも焙煎後1週間以内に売り切るお店、2週間以内に売り切るお店など色々ありますし、その方がずっと豆のロスも少なくガス代も節約できます。
またご指摘の通り「味わいの違いが分からないお客様」も、いらっしゃるかも知れません。

でも「分かる方には分かる」ので・・・そこはどうしても譲れないのです!

さらに、その日に発送する豆の種類によって鮮度が変わってしまうのも心配です。
もし「A様宛のコーヒー豆は焼きたてだけど、B様のコーヒー豆は1日古い」ということが起これば、公平性に欠けてしまいます。

それを某ファストフード店で例えると・・・
「ポテトを注文したら、フニャフニャだった。前回注文したときは揚げたてカリカリだったのに」
という感じでしょうか。
そういう不公平なことが、弊社では絶対起こってはならないのです。

・・・そんな風にポテトでがっかりするのは、私くらいですかね?

鮮度による味わいの変化を知る

ここで、焙煎日からの味わいの変化を見てみましょう。

【焙煎当日】
香りやコクが少なめ、まろやかさ控えめ。透明感のある味わいです。

【焙煎後、翌日・翌々日】
豊かな香りが最も出る時で、コク・まろやかさも増します。私(店長)が一番お勧めの飲み頃です。

【焙煎後3日以降】
まろやかさはそのままに、香りが少しずつゆっくりと抜けていきます。
———
※味わいの変化は、下記条件を満たした場合に限ります。
(1)焙煎豆のままお買い上げいただき、抽出直前に挽いた場合。
(2)商品到着後しっかり密閉保存(夏期は冷蔵保存も)された場合。
(3)時間をかけてじっくり丁寧に焙煎されている場合(短時間焙煎・雑な焙煎だと、まろやかさが出ません)。

焙煎日に発送することで、ぜひ「味わいの変化」をご自宅でも楽しんでいただきたいです。
※焙煎当日の味わいを追求する場合は、生豆でご購入・ご自宅で焙煎していただくことをお勧めします。

「最高の一杯のためにどうしても妥協したくない!」という気持ちが大きく、他にも色々とこだわりがあって大変ですが・・・・
私達のコーヒーを支えて下さっているお客様のおかげで、何とか続けることができています。
本当に有り難い限りです。これからもご不便をおかけしますが、どうぞよろしくお願い致します。

きまめや
生豆屋(きまめや)

自分好みのコーヒーに出会うためのヒント・ドリップ式の挽き加減

自分好みのコーヒーに出会うためのヒント。挽き加減。
自分好みのコーヒーに出会うためのヒント・・・挽き加減。

皆さんは、「自分好みのコーヒー」がどんなコーヒーかご存知ですか?
お客様から「おすすめコーヒー豆」を聞かれたとき、私はいつも「きまめやブレンド」「きまめやブレンド深煎り」をとりあえずおすすめしています。
なんと言っても店長(私)一押しのオリジナルブレンドですからね!

でも、そこからさらにお口に合ったコーヒー豆や作り方が見つかるかも知れません。たとえば、もうちょっと苦い方が良いとか、もうちょっとあっさりした方が良いとか・・・
今日は、自分にピッタリなコーヒーを見つけるためのヒント「挽き加減※」についてお話ししたいと思います。

※挽き加減:コーヒー豆をどのくらい細かく粉々にするかの加減

挽き加減による味わいの違い(ドリップ式の場合)

粗挽きと細挽きで、どのように味わいの違いが出るかご存知でしょうか。
一般的なドリップ式(ペーパーフィルター、金属フィルター、ネル等)の場合だと

粗挽き:あっさりした味わい。豆を多めに使うと、まろやかでコクのあるリッチな味わい。
細挽き:濃く、酸味・苦味が強い味わい。豆を多めに使うと、さらに濃い味わい。

中挽きだと、ちょうど中間の味わいになります。
そのため当店では、ドリップ式の場合まずは無難に中挽きをおすすめしています。

もちろん、その時の気分に合わせて挽き加減や豆の量を調節できたら楽しいですね。例えば・・・

・とっておきのコーヒータイムだから、コーヒー豆を多めに使って粗めに挽く(リッチな味わい)
・脂っこい食事の後だから、粗めに挽く(あっさりした味わい)
・ミルクたっぷりでもコーヒーの味わいを楽しみたいから、細めに挽く(濃い味わい)
・成人病予防でしっかりコーヒー成分を抽出したいから、細めに挽く(濃い味わい)等々。

お手元にミル(グラインダー)があると、コーヒーの味わいの幅もぐっと広がりますね!

ただ、コーヒー豆は挽いた瞬間に香りの半分が飛んでしまうと言われています。
粉々になることで一気に豆の表面積が増え、酸化も速くなり、味わいの劣化・体への負担も心配です。
そのため、できるだけ「抽出直前にミルで挽く」ことをおすすめしています。

もしお店で挽いてもらうなら、すぐ密閉容器に移し替えて冷蔵庫に保管しましょう。
低温保存することで、酸化を遅らせることができます。
※コーヒー豆は消臭効果(臭いを吸収する効果)が強いため、冷蔵庫の食品臭が移らないように必ず密閉して下さい。

ごく細挽きは注意!

さらに濃いコーヒーをドリップ式で作ろうとして、パウダー状の極細挽きにすると・・・
フィルターが目詰まりして、抽出が止まってしまうことがありますのでご注意下さい。特に、豆の量が多いと詰まりやすいです。

もし濃いコーヒーをドリップ式で作りたいなら、
(1)細挽き(パウダー状ではない)にして、
(2)お湯を注ぐ速度を落とす、のがおすすめです。

しっかり蒸らしたあと、時間をかけて少量ずつお湯を注いでみて下さい。細口ポットがあると、ゆっくり注ぎやすいですね。
まったりした味わいの濃いコーヒーをお楽しみいただけると思います。

もちろん、目詰まりしたコーヒーの方が美味しい!と思われる方もいらっしゃるかも知れません。
人の好みは十人十色なので、試してみるのも良いかと思います。
もし時間がかかりすぎて冷めてしまったら、沸騰しない程度に温め直せば大丈夫です。

濃いコーヒーならエスプレッソマシンやプランジャーで作る方が手っ取り早いですが、「ドリップ式ならではの濃いコーヒー」もなかなか良いものです。

以上、自分好みのコーヒーに出会うためのヒントになることを書いてみました。
他にも沢山ヒントがありますので、またご紹介して行ければと思います。

きまめや
生豆屋(きまめや)

緑茶コーヒー(緑茶とコーヒーの出会い)

カテキンの効果

コーヒーには様々な成人病を予防する効果があることについて、今までに何度かお話ししました。
具体的には、糖尿病や心臓血管病や神経変性疾患、ガン等の成人病(生活習慣病)予防についてです。

ところで、緑茶に含まれるカテキン(ポリフェノールの一種)にも素晴らしい効果があるのはご存知でしょうか。
たとえば抗酸化作用(老化防止や生活習慣病の予防など)、殺菌作用、抗アレルギー効果、虫歯予防効果等々。 薬代わりとは言えませんが、コーヒー同様、様々な予防効果を期待できる成分を含んでいます。

私は、コーヒーだけでなく緑茶もよく飲みますが、ある日ふと思いました。
なぜ「コーヒー」+「ココア」の組み合わせはあるのに、
「コーヒー」+「緑茶」が無いのでしょう?

ココアも緑茶と同じく、ポリフェノールを含んでいて苦味主体の味わいだから・・・
同じように一緒に混ぜて飲んだら良いのでは?
名前は、カフェ・グリーンとかどうでしょう?!

緑茶コーヒーの感想と作り方

早速、下記3種類の方法で緑茶コーヒーを作ってみました。
飲んだ感想は・・・コーヒーの味わいにさらに「苦味」が加わり、かすかに緑茶の風味が・・・なかなか楽しい味わいで、クセになるかも知れません。

あと、コーヒーの味わいの方が強いので、コーヒー主体になりやすいと思います。恐らく、緑茶を少量入れるだけでは気づかない人が多いのではないでしょうか。

「コーヒーの苦味だけじゃパンチが足らない!」
「コーヒーにカテキン効果を追加したい!」という方は、試してみる価値アリです。

(1)粉末茶を使う方法:
粉末茶(緑茶を粉末にしたもの)を少量のお湯で溶き、抽出したコーヒーに入れて混ぜます。粉末茶を多めに入れれば、緑茶の香りと苦味を感じますし、一番カテキンを効果的にとることができます。

(2)緑茶をペーパードリップで一緒に抽出する方法:
ペーパードリップをする時に、コーヒー粉の上に緑茶を適量加えて、いつも通りドリップ抽出します。緑茶とお湯が接する時間が短いので、ほんのりと緑茶の風味を感じます。

(3)緑茶をフレンチプレス(プランジャー)で抽出する方法:
フレンチプレスにコーヒー粉を入れるとき、一緒に緑茶も入れます。(2)よりは緑茶とお湯が接する時間が長いため、より濃い緑茶の風味を味わえます。

コーヒーの健康効果と一緒に、緑茶の良いところもプラスするのは、少し欲張りすぎかも知れませんね。
緑茶を入れるとカフェインも多くなりますので、刺激が気になる方はくれぐれもご注意下さい。

きまめや
生豆屋(きまめや)

実験!茶こしフレンチプレス

もうフレンチプレス(プランジャー)は要らない?

以前、フレンチプレスを買う前に、好みに合うかどうか茶こしで試してみよう!というお話をしましたね。かれこれ5年前になります。
その「茶こし抽出法」については、こちらからご覧下さい。

その後、「まったりした濁りコーヒーが飲みたい」と思った時はフレンチプレスを楽しんでいたのですが、つい最近メッシュ部分が壊れてしまいました。そこからコーヒー粉が漏れてしまうため、もう使えません。
かなり古いフレンチプレスで部品交換できずあきらめようかと思ったのですが、以前自分が茶こしを使って抽出したのを思い出しました。

フレンチプレスの容器に通常通りコーヒー粉とお湯を注ぎ、最後に茶こしで濾す。それだけなのですが、十分美味しい! さらに、フレンチプレスのメッシュに付いたコーヒーを洗い流す手間も省け、茶こしに残ったコーヒー粉をそのまま廃棄(または消臭剤等に再利用)できます。

後片付けがとっても楽で美味しいなんて・・・
「もうフレンチプレス要らないのでは?!」と思ってしまいました(メーカーさん、すみません)。

実験!フレンチプレスと茶こし

実際に、新しく買った「フレンチプレス」と、プレス無しの「茶こし抽出」で、味わいを真面目に比較してみました。

その結果、違いはありませんでした。
プレスといっても、ピストンを押したときに絞る訳ではないので、味わいは変わらないのは当然かも知れません。
つまり、メッシュ付きのピストンが無くても、細かいメッシュの茶こしがあれば同じ味わい・まろやかな口当たりを作ることができます。
ただ下記の点について注意した方が良いでしょう。

(1)コーヒー豆の挽き加減が細か過ぎる(パウダー状)だと、茶こしが目詰まりしやすい。
当店でフレンチプレス用(プレス式)で挽く時は、少し粗めに挽くので問題ありません。
でもご自宅で極細挽きにしてから茶こしを使うと、途中から抽出液が落ちにくくなる可能性があります。
その際は、途中で注ぐのを止めて、一回茶こし内のコーヒー粉を取り除いた後に、再度注ぐと大丈夫です。
※「上品でまったりしたコクのあるコーヒー」を目指すなら、粗めの挽き加減で長めに抽出する方がお勧めです。

(2)抽出時の容器は、深いものを使う。
浅い容器だとコーヒーが早く冷めるし、よく蒸れません。
フレンチプレスのような深い容器にコーヒー粉とお湯を入れ、抽出中(待ち時間)はフタをしておく事をお勧めします。

(3)上品な味わいを出したいなら、混ぜない!
これはフレンチプレスでも言えることですが、コーヒー粉にお湯を注ぐときは静かに、そして決して混ぜない!のが原則です。
そのため、コーヒー粉とお湯がしっかり馴染むように、お湯は2回に分けて注ぐことをお勧めします。
1回目は馴染ませるために適量(コーヒー粉全体にお湯が行き渡るように)入れてみてください。コーヒーの鮮度により15秒から1分ほど待ち、残りのお湯は2回目に全て注ぎます。
2回目のお湯を注いだら、自分好みの濃さになるまで待ちましょう(メーカーは全行程4分間を推奨)。

特に当店のコーヒー豆は発送日焙煎でとても新鮮なので、炭酸ガスを沢山含んでおり、お湯と混ざりにくいです。 でもちょっとした工夫で、新鮮で胃への負担が少ない、上品な「まったりコーヒー」を楽しめます。ぜひお試し下さい。


しかし、見た目はやっぱりフレンチプレスがあった方が格好良いのは確かです。
お客様が来たときにはフレンチプレスで、という使い分けでも良いかも知れませんね。

きまめや
生豆屋(きまめや)

禁断の餡(あん)コーヒー

餡(あん)コーヒーとは?

餡子(あんこ)コーヒー、珈琲しるこ等とも呼ばれています。
要は、あんことコーヒーを合わせたものですね。

数年前から、「あんこと珈琲の相性が良い」「あんことコーヒーを一緒に飲むカフェがある」「あんコーヒーが販売されている」等の噂は聞いておりました。

実は、私は大のあんこ好きで、冷蔵庫にはいつも自家製粒あんが置いてあります。それを大好きなコーヒーと合わせるだけだったのですが、どうもその気になれず。

何か合わない気がして・・・
ブレンドしてはいけないような気がして・・・
ずいぶんと先延ばしにしてしまいました。

でも今日、ようやく実行してみました。
その結果、味わいは・・・?

まったく違和感なし!

私があんこ大好き人間だからでしょうか?
コーヒーにあんこを入れて飲んでも、まったく違和感ありませんでした。
美味しいコーヒーと美味しいあんこで作れば、そのまま美味しいあんコーヒーができると思います。

美味しいあんコーヒーを作るポイントは、下記の通りです。

1.あんこを予め温めておくこと
冷たいあんこを入れるとコーヒーが冷めるので、温めておくこと(レンジOK)。クリームやミルクを入れる場合も、あらかじめ温めておくこと。

2.コーヒーは温め直さないこと
あんこを入れてコーヒーを温め直すと、コーヒーの香りが飛んでしまうので要注意!

3.あんこの量はお好みで加減すること
あんこが多いほど、おしるこ風に。

———
粒あんで作ると、粒々がコーヒーの中に残って少しおやつに近い感じになります。似ているコーヒーは・・・砂糖をサラッと入れただけの(砂糖を混ぜない)エスプレッソでしょうか。
エスプレッソの「上澄みを飲んでから残った砂糖を食べるのもよし、スプーンですくいながら飲むのもよし」という感覚は、粒あんコーヒーに近いと思います。

もしこしあんで作ったら、もっとコーヒーとの一体感を楽しめるかも知れませんね。今度こしあんを作った時に、試してみたいと思います。

あと、クリームやミルクとの相性もとっても良かったです。やっぱりあんこは偉大ですね・・・じゃなくてコーヒーは偉大ですね!(コーヒー豆屋なので)

あんこ&コーヒーあんコーヒー
きまめや
生豆屋(きまめや)

モチモチ!コーヒー葛餅(くずもち)の作り方

前回は「コーヒー・グラニータの作り方」についてお話ししました。キリッと冷えたコーヒー氷菓は、暑い日にはピッタリの味わいですね。

さて今日は、「コーヒー葛餅(くずもち)」の作り方をご紹介したいと思います。
私みたいに知覚過敏の人は、前回ご紹介した氷菓よりもこちらの「葛餅」の方がお口に合うかも知れませんね。
氷水があれば冷蔵庫で冷やす必要もありませんので、お気軽にお試し下さい。

コーヒー葛餅の作り方

材料:(2人分)
濃いめに抽出したコーヒー 1カップ分(125cc)
片栗粉(または葛粉) 40g
水 40g
砂糖 20g
生クリーム(お好みで)
氷水(冷却用)

(1)小鍋に片栗粉・水・砂糖を合わせて、よく混ぜて溶かしておく。
(2)コーヒーを(1)の小鍋に注ぎ、さらによく混ぜ合わせる。
(3)点火し、中火で温めながら、底からよく混ぜる(焦げないように!)。

(4)透明な焦げ茶色に変わったら、火から下ろして氷水の中に入れる。
(5)氷水の中で、適当な大きさにちぎって冷やし、グラスに入れたら出来上がり!
(6)お好みで生クリームをかけてお召し上がり下さい。

※深煎りで苦味の強い豆を使ったほうが美味しいです。お子様用でしたらデカフェ(カフェインレス)がおすすめです。
※かなり甘さ控えめのレシピになっています。お好みに合わせて砂糖の量を調節したり、ガムシロップをかけてお召し上がり下さい。
※火を付けたら混ぜ続けて下さい。だんだん固まってきますので、底からよく混ぜて、全体が透明になったらすぐに火から下ろして下さい。
※ラップに包んで茶巾絞りにしてから氷水に入れると(写真7)、綺麗な丸い形になります(写真8)。また型に入れて冷蔵庫で冷やしてから切り分けたのが(写真9)になります。
※冷蔵庫で固める場合、冷蔵庫で保存する場合は、長時間冷やさないようにお気を付け下さい。冷たくなってすぐに食べると「モチモチ」ですが、冷蔵庫で時間が経つと「ボソボソ」になります。くれぐれもご注意下さい。

コーヒーに片栗粉・砂糖・水を加えて一手間掛けただけで、モチモチ!っとした食感のコーヒー葛餅が出来るのが嬉しいですね!食べ応えアリの冷菓ですので、ぜひお試し下さい。

※後日談: 昼頃に作って、夕食後に食べようと冷蔵庫に置いておいたら・・・「ボソボソ」してて悲しかったです。
やっぱり作りたてが一番美味しい!ということで、長時間冷蔵庫に保管しないようお気を付け下さい!

きまめや
生豆屋(きまめや)

ひんやりクリーミー。コーヒー・グラニータの作り方

出来上がり
コーヒー・グラニータ、生クリーム添え。
シャリシャリしたコーヒーシャーベットに、純生クリームが良く合います。

前回は「ギリシャコーヒーの考察と濃度」について報告しました。
今回は、梅雨明けの真夏日にピッタリな、冷たくて美味しいデザートを紹介したいと思います。

コーヒー・グラニータ(GRANITA DI CAFFE)とは?

イタリアの氷菓(=グラニータ)です。日本では「グラニータ・ディ・カフェ」と表記される事が多いです。
エスプレッソに砂糖を入れて作るのですが、シャリシャリした食感が涼しげで、夏の暑い日に朝食としてブリオッシュ(パン)と一緒に食べることもあるそうです。

作り方は色々あるようですが、材料はエスプレッソ(または濃いコーヒー)と砂糖だけで、とってもシンプル。シャーベットを作る時のように凍らしては混ぜ、凍らしては混ぜ・・・を繰り返して空気を含ませ、シャリシャリ感を出すのがポイントです。

私がイタリアで食べたのが生クリーム添えで美味!だったので、今日はそれをご紹介します。

使用するコーヒーについて:
エスプレッソの濃い味わいに慣れていない方は、濃い目に入れたコーヒーを使う方が無難だと思います。
エスプレッソに砂糖を入れるだけで飲める方は、ぜひエスプレッソでお試し下さい。

※下記、GRANITA DI CAFFEE CON PANNA の”PANNA”は、生クリームという意味です。

コーヒー・グラニータ、生クリーム添え(GRANITA DI CAFFEE CON PANNA)の作り方

フォークで混ぜる

材料:(2人分)
入れたての濃いコーヒー(またはエスプレッソ)250cc
砂糖 40g
生クリーム 適量

(1)濃いコーヒーに砂糖を入れて、よく溶かす。
(2)冷めたら容器に流し入れフタ(またはラップ)をして、冷凍庫に入れる。
(3)30分~1時間経ったらフォークでザクザク混ぜて、再び冷凍庫へ・・・を3~5回繰り返す。
(4)グラスに入れて、泡立てた生クリームをのせたら出来上がり!

出来上がり

※深煎りで苦味の強い豆を使ったほうが美味しいです。
※冷凍時間は冷凍庫の温度によって異なります。凍ってきたら混ぜる!という感じで作ってみて下さい。

※上記分量は、甘さ控えめになります。冷凍庫で冷やすと甘味を感じにくくなるので、スイーツとして楽しみたい場合は砂糖の量をお好みに合わせて増やして下さい。

※生クリームは、植物性ではなく純生クリームが美味しいです。 生クリームの風味とコクが、グラニータと大変良く合います。
クリームには砂糖(分量外)を入れても良いですが、私は無糖で作ってグラニータの甘味と合わせて食べるのが大好きです。

※生クリームは高脂肪なほど泡立つのが早いです。泡立てすぎには、十分お気を付け下さい。もし泡立てすぎてボソボソになってしまったら、まだ泡立てていない生クリーム(または牛乳)を少量ずつ注いで、ゆっくりゴムべらで混ぜて元に戻します。
※グラニータを冷凍庫で保存する場合は、しっかり密閉して冷凍庫の臭いが移らないようお気を付け下さい。

簡単に作りたいなら、シャカシャカ混ぜるのがオススメ!

フォークで混ぜるのが面倒な場合は、冷凍できる密閉容器に入れて凍らし、時間が来たらシャカシャカ容器ごと振るのが簡単でとってもおすすめです!
容器に入れるコーヒーの量は、半分くらいまでにしておくとシャカシャカ振りやすいです。

混ぜやすい
シャカシャカ振る!

GRANITA DI CAFFEE CON PANNA
私が真夏のローマで食べた”GRANITA DI CAFFEE CON PANNA”です。
無糖の生クリームがタップリで、グラニータの甘さ&冷たさと合って最高に美味しかったです。
きまめや
生豆屋(きまめや)

プランジャーポット(フレンチプレス)を買う前に必見

プランジャー(フレンチプレス)

ペーパーフィルターが売って無い!

生豆屋姉妹店があるニュージーランドでは、ペーパードリップして抽出するコーヒーはあまり見かけません。カフェでも、家で入れる時も。
そのため、ペーパフィルターやドリッパー、コーヒーサーバーも滅多に売っていないです。
日本ならスーパーやコンビニ等どこでも手に入りますが、そういう習慣自体が無いので仕方ないですね。

それでは、家でどうやってコーヒーを入れるのでしょう?
一番よく見かけるのは、プランジャーポットです。日本でもポピュラーなこの器具はフレンチプレス、ティーサーバー、メリオール、カフェプレス等と呼ばれていますが、これで紅茶を作る方も多いのではないでしょうか。

入れ方は簡単。ポットの中にコーヒー粉を入れ、その上からお湯を注ぎ抽出。プランジャーと呼ばれる軸(先端には金属やナイロン製のフィルター付き)を押し下げて、上澄み部分をカップに移せば出来上がり。
ペーパーフィルターも不要なので、環境にも優しいコーヒーと言えるでしょう。

とりあえず「郷に入っては郷に従え」ということで。私も早速プランジャーポットを極めることにしました。

プランジャーポットを買おうか迷ったら?

いつもペーパーやネルでドリップしていると、濁ったコーヒーに出会うことはあまり無いですね。
でも、このプランジャーポットで入れると見事に濁りますし、少しトロッとした感じのコクも楽しめます。
もちろん豆の挽き加減や抽出時間によって濁り方や、味の濃さも調節できますので、その日の気分に合わせてみるのも良いですね。

ただお茶を飲む習慣がある日本人にとって、この「濁りコーヒー」は賛否が分かれるところではないでしょうか?
もしプランジャーポットに興味があるけど口に合うかどうか不安な場合は、家で同じような味わいを試してみてから購入しましょう。
下記の方法で簡単にできますので、よかったらお試し下さい。

茶こし抽出法(濁りコーヒーの作り方)

【1】 コーヒーサーバ(または大きめのマグカップ)に、コーヒー粉1人前(10~12g程度)を入れて、その上から120~150cc程度のお湯を注ぎフタをする。

【2】 お好みの時間(30秒~3分程度)置いてから、目の細かい大きめの茶こしでゆっくり濾しながらカップに注ぐ。もし茶こしにコーヒーかすが一杯になってしまったら、一度コーヒーかすを捨てて、残りのコーヒー液を濾す。

—–
以上です。
この方法はプランジャーでギュッと押さない(圧力がかからない)ので、比較的すっきりした味わいに仕上がります。
むしろこっちの方がプランジャーポットより美味しいかも?という(私の)意見もありますが、茶こしの大きさの都合上一人分がベストで二人分以上はちょっと大変かな、というのが辛いところですね。
でも、お試しいただく価値は十分あると思いますので、ぜひどうぞ。

私もすっかりプランジャーポットに慣れて、今ではドリップと半々くらいで楽しんでいます。
でも友人(特に日本人)が来た時は、無難にペーパーかネルドリップコーヒーをお出ししています。
やっぱり日本人は茶の文化ですからね。
プランジャーポット(フレンチプレス)

きまめや
生豆屋(きまめや)