パーキンソン病は腸から始まるらしい
高齢化に伴って増加しているパーキンソン病。脳の神経細胞の一部の働きが低下することで、体をうまくコントロールできなくなる病気です。パーキンソン病は長い間、脳だけの病気だと考えられてきました。
しかし最近の研究では、この病気が腸から始まる(腸内細菌の関与)可能性が指摘されているそうです。
実際、便通が1日1回未満の人は、2回以上の人に比べて4倍以上パーキンソン病になる確率が高いとか。
また岡山大学大学院・浅沼幹人教授の研究では、コーヒー成分の「コーヒー酸とクロロゲン酸」をパーキンソン病モデルのマウスに投与する実験を行い「コーヒー酸とクロロゲン酸の投与は腸管の神経障害を明らかに抑制する」としています。
そもそもコーヒーなど嗜好飲料を多く摂る人のパーキンソン病発症率は、摂らない人に比べ40~50%も低いという疫学的データもあるそうです。
ところで腸内細菌の改善といえば、ちょっと前に「免疫力アップにはコーヒーが効果的かも?」というお話をしましたね。
最近よく健康関連の話に出てくる、腸内環境。
それにコーヒーが良い影響を与えているようなので、安心しました。
もし悪影響を与えているなら、大好きなコーヒーを我慢しなければならないですからね。
農薬の「ロテノン」が環境要因の一つ?
話は本題からそれますが、上記の研究結果の中で
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パーキンソン病発症の環境要因の1つと考えられている農薬の「ロテノン」を慢性投与してつくった、パーキンソン病モデルのマウス
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・・・という一文を見つけました。
農薬の「ロテノン」投与で、パーキンソン病モデルのマウスが出来るそうです。
ちょっと調べたところ「ロテノン(Rotenone)」は天然由来の農薬、殺虫剤で、アメリカのオーガニック認証団体でも2018年まで使用可だったようです。
心配になった私は、有機JAS認証団体にすぐ連絡をし「ロテノン」が弊社が入荷しているコーヒー産地で使われている可能性があるかどうかを確認しました。
すぐに返事があり、有機JAS認証の農園では「10年以上前から使用禁止」とのことでした。
正直、ホッとしました・・・。
コーヒーの農薬として現在「ロテノン」が一般的に使用されているかどうかは分かりません。
もしご存知の方がいたら、ぜひ教えてください。
参考:
「パーキンソン病と、コーヒーの関係性。」 全日本コーヒー協会
USDA Organic board proposes approving new chemicals, removing Rotenone, for use in organic farming GENETIC LITERACY PROJECT
「パーキンソン病が腸から始まるといえる、これだけの証拠」Reライフ
カフェインとその代謝産物がパーキンソン病診断のバイオマーカーになる―血液による診断とカフェイン補充治療への期待―
国立研究開発法人日本医療研究開発機構