リン化アルミニウム
これは、民間の燻蒸(くんじょう)(消毒)業者さんに直接伺った時のお話です。
「コーヒー豆を燻蒸する時は、まず臭化メチルを使います。それでも 病害虫が死ななかった場合は、リン化アルミニウムでもう一度燻蒸します。 だから、絶対虫は生きてないから大丈夫!」
・・・ということでした。
リン化アルミニウムの特徴は、空気とほぼ同じ比重なので低い所にたまらず ガス抜きがしやすい、という点です。
また、臭化メチルに比べて食品に与える薬害も少ないので、海外では多く 使用されています。
しかし日本では、リン化アルミニウムの方が燻蒸に時間がかかって
しまうため、あまり積極的に使われていないようです。
リン化アルミニウムとは?
特定毒物に指定されている殺虫剤で、取り扱い注意です。
大気中の水分と反応してきわめて毒性の強い「リン化水素ガス」を出します。
具体的な中毒症状については、ここでは述べませんが、 臭化メチルよりも、はるかに毒性が高いことは確かです。
リン化アルミニウムは、燻蒸(くんじょう)によって輸入農産物を化学変化させ、 成分を変質させたり、リン酸化合物として残留したりするそうですが、 残留基準はありません。
何だか暗い話になってきましたが・・・。
私が申し上げたいのは、こういう過程を経てきたコーヒー豆が店頭に並んでいる可能性もあるということなのです。
それが、燻蒸の心配が無い「オーガニック認証コーヒー」を強くお勧めする理由の1つになっています。
<参考>
燻蒸その1 コーヒー豆は植物だった
燻蒸その2 臭化メチルとは
燻蒸その3 残留基準は無し
燻蒸その5 安全な燻蒸?
燻蒸その6 産地燻蒸の話
燻蒸ってどんなもの?
有機栽培(オーガニック)豆に害虫が見つかったら?