意外と知られていない有機栽培の意味

認知度の低い「有機栽培」という言葉

数年前に「無農薬」と「有機栽培」の違いについてお話ししたことがあります。
「有機栽培」は「農薬・化学肥料・燻蒸が一切無し」で有機JAS認証を受けた場合のみ表示可能。オーガニックの意味。
「無農薬」は、認証不要で曖昧表示。オーガニックとは呼べない
・・・ということでした。

その後、2003年5月に「特別栽培農産物に係る表示ガイドライン」が改正され、下記のの4つの言葉が表示禁止になりました。
×「無農薬」
×「減農薬」
×「無化学肥料」
×「減化学肥料」
つまり以前は使用可だった「無農薬モカ」や「無農薬コロンビア」等 の表示が、できなくなったということです。

どうして「無農薬」が使えなくなったのでしょう?
農水省の回答では、「有機栽培」よりも「無農薬」の方が安全だ!と誤解している消費者が多い、というアンケート調査結果が出たからだそうです。

間違いやすい言葉のイメージ

確かに「有機栽培」は有機肥料を使った栽培で、「無農薬」だと農薬を使っていない栽培、というイメージはあります。
実際、私が有機栽培コーヒー専門店を始めてから、何度も下記のようなお問い合わせを受けました。
「有機栽培って、肥料は有機だけど、無農薬なの?」
「有機より無農薬の方が、安心なのでは?」等々。

「有機栽培こそが、一番安全性を追求したもの」という真実について、認知度がまだまだ低いという現状をふまえると・・・ 紛らわしい「無農薬」表示を禁止することは、やむを得ないかも知れませんね。

そもそもOrganic(オーガニック)の翻訳を「無農薬」にしておけば何も問題なかったような気もしますが・・・もう終わったことなので、仕方無いですね。
※認証団体に問い合わせた所、有機栽培の認証を受けている場合に限り「有機(無農薬)栽培」の表示は可、ということでした。

<参考>
有機栽培豆に害虫が見つかったら?

有機JASマークとは
有機JAS法から学ぶこと

きまめや
生豆屋(きまめや)