実験!茶こしフレンチプレス

もうフレンチプレス(プランジャー)は要らない?

以前、フレンチプレスを買う前に、好みに合うかどうか茶こしで試してみよう!というお話をしましたね。かれこれ5年前になります。
その「茶こし抽出法」については、こちらからご覧下さい。

その後、「まったりした濁りコーヒーが飲みたい」と思った時はフレンチプレスを楽しんでいたのですが、つい最近メッシュ部分が壊れてしまいました。そこからコーヒー粉が漏れてしまうため、もう使えません。
かなり古いフレンチプレスで部品交換できずあきらめようかと思ったのですが、以前自分が茶こしを使って抽出したのを思い出しました。

フレンチプレスの容器に通常通りコーヒー粉とお湯を注ぎ、最後に茶こしで濾す。それだけなのですが、十分美味しい! さらに、フレンチプレスのメッシュに付いたコーヒーを洗い流す手間も省け、茶こしに残ったコーヒー粉をそのまま廃棄(または消臭剤等に再利用)できます。

後片付けがとっても楽で美味しいなんて・・・
「もうフレンチプレス要らないのでは?!」と思ってしまいました(メーカーさん、すみません)。

実験!フレンチプレスと茶こし

実際に、新しく買った「フレンチプレス」と、プレス無しの「茶こし抽出」で、味わいを真面目に比較してみました。

その結果、違いはありませんでした。
プレスといっても、ピストンを押したときに絞る訳ではないので、味わいは変わらないのは当然かも知れません。
つまり、メッシュ付きのピストンが無くても、細かいメッシュの茶こしがあれば同じ味わい・まろやかな口当たりを作ることができます。
ただ下記の点について注意した方が良いでしょう。

(1)コーヒー豆の挽き加減が細か過ぎる(パウダー状)だと、茶こしが目詰まりしやすい。
当店でフレンチプレス用(プレス式)で挽く時は、少し粗めに挽くので問題ありません。
でもご自宅で極細挽きにしてから茶こしを使うと、途中から抽出液が落ちにくくなる可能性があります。
その際は、途中で注ぐのを止めて、一回茶こし内のコーヒー粉を取り除いた後に、再度注ぐと大丈夫です。
※「上品でまったりしたコクのあるコーヒー」を目指すなら、粗めの挽き加減で長めに抽出する方がお勧めです。

(2)抽出時の容器は、深いものを使う。
浅い容器だとコーヒーが早く冷めるし、よく蒸れません。
フレンチプレスのような深い容器にコーヒー粉とお湯を入れ、抽出中(待ち時間)はフタをしておく事をお勧めします。

(3)上品な味わいを出したいなら、混ぜない!
これはフレンチプレスでも言えることですが、コーヒー粉にお湯を注ぐときは静かに、そして決して混ぜない!のが原則です。
そのため、コーヒー粉とお湯がしっかり馴染むように、お湯は2回に分けて注ぐことをお勧めします。
1回目は馴染ませるために適量(コーヒー粉全体にお湯が行き渡るように)入れてみてください。コーヒーの鮮度により15秒から1分ほど待ち、残りのお湯は2回目に全て注ぎます。
2回目のお湯を注いだら、自分好みの濃さになるまで待ちましょう(メーカーは全行程4分間を推奨)。

特に当店のコーヒー豆は発送日焙煎でとても新鮮なので、炭酸ガスを沢山含んでおり、お湯と混ざりにくいです。 でもちょっとした工夫で、新鮮で胃への負担が少ない、上品な「まったりコーヒー」を楽しめます。ぜひお試し下さい。


しかし、見た目はやっぱりフレンチプレスがあった方が格好良いのは確かです。
お客様が来たときにはフレンチプレスで、という使い分けでも良いかも知れませんね。

きまめや
生豆屋(きまめや)

コーヒーを飲むと目眩(めまい)が起きる?

コーヒーと目眩(めまい)の関係

コーヒーと目眩の関係について書かれている記事をいくつか見つけました。それらの記事では、主な原因として下記があげられていました。

1)カフェインによる影響(カフェイン過敏症を含む)
カフェイン過敏症の人だけでなく、免疫力が低下している時や胃腸が弱っている時などにコーヒーを飲むと、カフェインの刺激で気分が悪くなったり、動悸、発汗、手の震え、脱力感等の症状が出ることがある、とのことです。 つまり、カフェインが目眩を起こしている、という説です。

2)脳や神経などの別の異常
コーヒーをやめても目眩が改善しない人は、身心の別の異常の可能性がある、とのことです。つまり、コーヒーのせいだと思っていたら、別の病気のせいだった、という説です。

以上です。確かに、そういうことも考えられますね。
でも、コーヒーに入れる「砂糖」も原因になりうることが、全く書かれていなかったのが不思議でした。
砂糖の糖質と、コーヒーの何らかの成分(恐らくカフェイン)の効果で、血糖値が急上昇するのは以前お話ししましたね。 その後に急降下した際に発汗、動悸、手の震え、脱力など低血糖の症状が起きることがあります。特に空腹時は、急降下しやすいです。

飲んだ直後の急上昇の時は「力が沸いてきた~!!」となるのですが、急降下の時には強い空腹感とともに「ふらふら~」となってしまう訳です。
これはカフェインと糖質がたっぷり入っている「エナジードリンクや栄養ドリンク」も全く同じですね。

このように血糖値が急上昇・急降下しやすい人は、意外と多いと言われています。
一説によると、日本人の2人に1人が低血糖症ではないかと言われているほど潜在的患者がいるとか。ちなみに私も、そのうちの一人です。
甘いものを肌身離さず持っていないとダメという人は、もしかしたら私と同じ体質かも知れません。

以前は、体調が悪くてフラフラしているのかと思っていましたが、血糖値が急上昇しない食生活に変えたら大幅に改善されました。 ここ数年、低血糖の症状は全く出ていません。

もちろん「たっぷり砂糖を入れても全然問題無い!」という体質の人も沢山いますので、一概に砂糖が悪いとは言えません。ただ私のような体質の人は、少し工夫して「甘いコーヒー」を楽しむことをお勧めします。

甘いコーヒー飲んでもフラフラしないために

コーヒーに砂糖を入れる人が多いのは、やはり苦みを相殺するためでしょうか。
そんな甘党の方ができる対策としては・・・

(1)ミルクやクリーム・豆乳等を入れて味わいをまろやかにして、砂糖の量をできるだけ減らす(ミルク等は糖質が低いので血糖値があがりにくいです)。

(2)一緒に食物繊維の多いものを食べる(食物繊維を一緒に摂ると、血糖値の上昇・下降がゆるやかになります)。

(3)砂糖以外の低糖質な甘味料を使う(※副作用があるものもあるので、ご注意下さい)。

たとえば、私は空腹時にエスプレッソに砂糖を入れて飲むと、30分~1時間後には必ず強い脱力感に襲われフラフラします。 コーヒーに限らず、コーラ系、コーヒー紅茶系の甘いソフトドリンク、栄養ドリンクを空腹時に飲んでもダメです。
あと濃い抹茶&甘い和菓子の組み合わせも苦手です。すごく美味しい組み合わせなので、本当に残念ですけど。

甘いコーヒーのお話をしましたが、私は「甘くないコーヒー」の方が好きです。
コーヒー本来の味わいを楽しめますし、一緒に食べるスイーツの味わいもグッと引き立ちますね。

甘党の方も、新鮮なコーヒーを入手できたら是非「砂糖無し」でお試し下さい。
きっと新しい発見があるに違いありません。

きまめや
生豆屋(きまめや)

ソイラテ(2)調整・無調整と大豆イソフラボンについて

豆乳の種類

豆乳には大きく分けて2種類あります。
「調整豆乳」と「無調整豆乳」で、どちらを選ぶかも重要なポイントになります。

調製豆乳
味わいが牛乳に近い風味な場合が多く、初めて試す方にも飲みやすいと思います。
またコーヒーと合わせた時に分離しにくく、それほど温度等を気にせずに気軽に作れるのも魅力ですね。
ただ、風味良くするため、または品質を安定させるために、乳化剤、糊料、香料などの食品添加物や砂糖(!)が入っており、気になる方は要注意です。
大手カフェで使われている豆乳は、特に表示が無い限りは調製豆乳を使っていると考えて良いと思います。

無調整豆乳
私のようにお豆腐の香りが好きで、食品添加物が気になる方におすすめです。
でも熱々のコーヒーと合わせると、主成分のタンパク質が固まって分離してしまう恐れがあるので気をつけてください。
またコーヒーと混ぜる前に豆乳だけ温める場合は、人肌よりも少し熱いくらいで止めましょう。約63℃を過ぎると分離・凝固しやすくなります。
※ドリップしたコーヒーに冷たい豆乳または人肌程度に温めた豆乳を加える程度なら、あまり心配しなくても大丈夫だと思います。ドリップし終わった段階で、コーヒーの温度も適度に冷めていますので。

無調整豆乳をカフェで出すのは難しいかも知れません。やはりお豆腐感がかなり強くなりますので、一般ウケはしないと思います。
もし出すなら「無調整(無添加)」をアピールしないと、「ここのソイラテは不味い」と誤解が生じる可能性も。
私は逆に、砂糖を入れていないのに「甘くてミルキィなソイラテ」を飲むと「大丈夫これ?」と心配になりますが・・・。


大豆イソフラボンは摂るべき?控えるべき?

豆乳や大豆製品に含まれる大豆イソフラボンは、フラボノイドの一種です。これは女性ホルモンのエストロゲンと似た働きをし、また抗酸化作用があるため、健康維持や美容に大きな効果があると言われています。

その一方で、体への作用が強いため過剰摂取への注意も聞かれるようになりました。日本人は元々、お豆腐や納豆、みそ・醤油など昔から大豆を日常的に摂取していますので、耐性があるような気もしますが。それでさらに過剰摂取になってしまっているかも?と考えると・・・少し心配ですね。

どのくらい飲んでも大丈夫?と言われてもお答えするのが難しいですが、一日に何度もソイラテを飲まずに1回飲んだら次は他のものを飲もう!という感じで良いのではないでしょうか。
農林水産省は大豆イソフラボンについて、特に妊婦さんと小さいお子さんは摂りすぎ注意と言っています。また、まだ研究段階でその影響が良く分かっていない、とも。

とりあえず「過ぎたるは猶及ばざるが如し」ということで。
焙煎したての新鮮なコーヒーなら、ブラックでも十分美味しいですよ!

<参考>
ソイラテ(1)豆乳コーヒーとの出会い

きまめや
生豆屋(きまめや)

ソイラテ(1)豆乳コーヒーとの出会い

お豆腐のイメージが強すぎて・・・

コーヒー豆に携わって18年近くになりますが、つい最近までソイラテ飲んだことがありませんでした。それ以前に、豆乳自体を飲んだことが無かったのです。

お豆腐は大好きで、おからも大好き。でも豆乳だけは・・・お豆腐味の飲み物なんて、ありえない!!そんな先入観があり、うん十年も敬遠してきました。
なんて頭が固いのでしょう。

転機は意外にも、海外で訪れました。
よく滞在するオークランド(ニュージーランド)には、街中にカフェが沢山あり、老若男女(中性の方々も)集っています。そこで友達とお茶することになったのですが、店員さんが誤って友達のソイラテを私に運んでしまいました。

見た目は私が注文したカフェラテと見分けがつかないので、そのまま飲むと・・・
「ん?何か違う。懐かしい風味で・・・美味しい!」

これがソイラテとの初めての出会いでした。
ちょっとショックでしたね。もっと早く飲んでおけば良かったと、心から思いました

ちなみにニュージーランドでは、カフェの珈琲といえばエスプレッソ。
でもイタリアと違いエスプレッソのまま飲む人はほとんど居なくて、フラットホワイト(Flat White)やラテなどミルクと合わせて飲みます。
つまり、ミルク&コーヒー=コーヒーですね。

エスプレッソ単品だと人気が無いのは、日本のシアトル系カフェと同じです。
ドリップコーヒーに比べると、味わいが強いからでしょうか。


意外に人気の豆乳(Soy Milk)

大豆製品なら日本が一番普及しているはず!と思っていたのですが、豆乳についてはオークランドのカフェの方が沢山使われている気がしました。
0.5ドル追加すると「牛乳から豆乳に変更可」という表示もよく見かけます。
マックカフェでも全てのコーヒーメニュー(ミルク入り)が豆乳に変更可ですし、スーパーでも色々なメーカーの豆乳が販売されています。
「豆乳=健康的で美味しい」というイメージが、しっかり定着しているようです。

確かに、豆乳の糖質は牛乳より低く、最近注目を浴びています。
ただしメーカーや種類によって糖質量は異なるので、持病で糖質制限中の方やダイエット中の方は成分表示をしっかりチェックしましょう。

個人的には「コーヒーはブラックが一番!」と思っておりますが、疲れた時や小腹が空いた時など、豆乳のようなタンパク質・食物繊維がしっかり入っているものと一緒に飲むと、お腹が落ち着いて良いですね。

次回は、調製豆乳と無調整豆乳、コーヒーと混ぜるときのポイント、大豆イソフラボンの影響等についても考察したいと思います。

———
※ここでは、「ソイラテ」=コーヒーと豆乳を混ぜたものとしてお話ししました。
「ソイ(Soy)は英語で大豆、ラテ(Latte)はイタリア語で牛乳なので、厳密に言うと「大豆牛乳」でコーヒーと無関係になります。
でも少なくとも、日本とニュージーランドではソイラテ(Soy Latte)で通じます。
もし他の国でもSoy Latteで通じるようでしたら、ぜひ教えてください。

<参考>
ソイラテ(2)調整・無調整と大豆イソフラボンについて

きまめや
生豆屋(きまめや)

コーヒーと糖質制限(炭水化物ダイエット)

糖質が低い食材。
糖質が低い食材。

糖質制限って何?

以前は、ダイエットといえば「カロリー制限」が主流でしたが、最近になって糖質制限という考えも台頭してきました。これは、糖質の過剰摂取によって、余った糖質(ぶどう糖)が、さまざまなトラブルを引き起こすことが分かってきたためです。肥満はもちろん、動脈硬化や2型糖尿病の進行、それによる心筋梗塞や脳梗塞を引き起こしやすくなる等々。

では糖質は具体的にどんな食べ物に多く含まれるのでしょうか?
甘いお菓子、甘いジュース、ごはん、パン麺などの小麦粉製品、甘い野菜・フルーツなど。

逆に少ないのは?
肉、魚、卵、野菜(種類による)、大豆(豆腐、おからを含む)、海藻、油などなど。
「ダイエットに肉?」とピンと来ない方もいるかもしれませんが、肉魚は糖質ほぼゼロです。

もちろん、糖質制限(炭水化物抜きダイエットとも呼ばれる)については賛否両論がありますので、始める際には是非ご自身で色々調べていただく方が良いかと思います。特に持病がすでにある方は、必ず担当の医師に相談しましょう。

さて。前置きが長くなりましたが、今日は糖質制限に興味がある方のために「コーヒーの糖質」についてお話ししたいと思います。


コーヒーの糖質

結論から言いますと、抽出した「ブラックコーヒー」の糖質は100gあたり0.7gで、ほぼゼロに近いです。
糖質制限(ダイエット)中の方も、安心してお召し上がりください。

あと一緒に入れるミルク系の糖質は、だいたい下記の通りです(100gあたり)。
メーカーや種類による誤差がかなりありますので、各商品の成分表示をしっかりチェックしましょう。
※炭水化物とだけ書いてある場合もあります(炭水化物=糖質+食物繊維)
——-
豆乳 3g
ココナッツミルク 3g
乳脂肪生クリーム 3g
牛乳(普通) 5g
ココナッツクリーム 5g
スキムミルクパウダー(脱脂粉乳)53g
練乳 56g
——-

ちなみに、糖質制限中の1日の糖質摂取量の目安はだいたい下記の通りだそうです。
————
・ゆるい糖質制限:140g以下
・厳しい糖質制限:60g以下
・すごく厳しい糖質制限:20g以下
————
※白米ご飯1膳(150g)には約55gの糖質が含まれています。


落とし穴に注意

(1)砂糖は糖質
ほぼ100%糖質、入れた分だけ糖質が増えると考えた方が良いでしょう。
本格的に糖質制限するなら、ちょっと考えた方が良いかもしれません。残念ですが。

(2)コーヒー豆をバリバリ食べ過ぎない!?
コーヒー豆(抽出液ではない)をバリバリ食べる人は、そんなには居ないと思いますが・・・
コーヒー豆(コーヒー粉)の糖質は、100gあたり43gと高め。
どんなにコーヒー好きでも、豆ごと食べ過ぎるのにはご注意ください。

(3)市販の甘いコーヒーは糖質がいっぱい
ペットボトル(500ml)に入った甘いコーヒーだと、だいたい1本あたり35g~65g程度の糖質が入っています。
1本飲んだら、あとの食事がかなり苦しくなってしまう量ですね。
糖質制限をするのでしたら、避けた方が良さそうです。


もちろん糖質制限に全く興味の無い方も、沢山いらっしゃると思います。
でも、病気の克服・予防や減量のために日々制限している人がいらっしゃるのも事実。

日本は糖質制限についての情報が豊富ですし、インターネットで賛否両論を調べることが簡単にできると思いますので、興味のある方はぜひ調べてみてください。

きまめや
生豆屋(きまめや)

禁断の餡(あん)コーヒー

餡(あん)コーヒーとは?

餡子(あんこ)コーヒー、珈琲しるこ等とも呼ばれています。
要は、あんことコーヒーを合わせたものですね。

数年前から、「あんこと珈琲の相性が良い」「あんことコーヒーを一緒に飲むカフェがある」「あんコーヒーが販売されている」等の噂は聞いておりました。

実は、私は大のあんこ好きで、冷蔵庫にはいつも自家製粒あんが置いてあります。それを大好きなコーヒーと合わせるだけだったのですが、どうもその気になれず。

何か合わない気がして・・・
ブレンドしてはいけないような気がして・・・
ずいぶんと先延ばしにしてしまいました。

でも今日、ようやく実行してみました。
その結果、味わいは・・・?

まったく違和感なし!

私があんこ大好き人間だからでしょうか?
コーヒーにあんこを入れて飲んでも、まったく違和感ありませんでした。
美味しいコーヒーと美味しいあんこで作れば、そのまま美味しいあんコーヒーができると思います。

美味しいあんコーヒーを作るポイントは、下記の通りです。

1.あんこを予め温めておくこと
冷たいあんこを入れるとコーヒーが冷めるので、温めておくこと(レンジOK)。クリームやミルクを入れる場合も、あらかじめ温めておくこと。

2.コーヒーは温め直さないこと
あんこを入れてコーヒーを温め直すと、コーヒーの香りが飛んでしまうので要注意!

3.あんこの量はお好みで加減すること
あんこが多いほど、おしるこ風に。

———
粒あんで作ると、粒々がコーヒーの中に残って少しおやつに近い感じになります。似ているコーヒーは・・・砂糖をサラッと入れただけの(砂糖を混ぜない)エスプレッソでしょうか。
エスプレッソの「上澄みを飲んでから残った砂糖を食べるのもよし、スプーンですくいながら飲むのもよし」という感覚は、粒あんコーヒーに近いと思います。

もしこしあんで作ったら、もっとコーヒーとの一体感を楽しめるかも知れませんね。今度こしあんを作った時に、試してみたいと思います。

あと、クリームやミルクとの相性もとっても良かったです。やっぱりあんこは偉大ですね・・・じゃなくてコーヒーは偉大ですね!(コーヒー豆屋なので)

あんこ&コーヒーあんコーヒー
きまめや
生豆屋(きまめや)

コーヒー豆の害虫の秘密

今回は、コーヒー豆の天敵である害虫(スペイン語名:ブロッカ・Broca、英語名:コーヒーベリーボーラー・Coffee Berry Borer)についてお話ししたいと思います。 [E:cafe] 害虫ブロッカの生息地 現在、ネパールとパプアニューギニア以外の全てのコーヒー生産国で生息していると言われるブロッカ。 この2~3mmの小さな害虫のおかげで、世界中でどれだけの経済的な損失と農薬による環境汚染が広まったのか・・・計り知れません。 私が2008年にハワイ島コナへ行ったときには、まだブロッカは上陸していませんでした。しかし、現在は残念ながら生息地となっています。 当時、ハワイコナ農園主が「コナではどこの農園も、農薬は不要」と言っていたのが遠い昔のことのようです。 ところで、なぜブロッカは強いコーヒー豆のカフェインにも負けずに繁殖を続ける事ができるのでしょうか? 実はブロッカ以外の虫は、カフェインが強すぎてコーヒー豆の中で成長することができません。 この「カフェインに負けない理由」が、最近の研究から明らかになりました。 [E:cafe] コーヒー豆のカフェインに負けない虫の秘密 The Lawrence Barkeley国立研究所の Javier Ceja-Navarro が、ブロッカの腸内に「カフェインを無毒化する細菌」が存在することを発見しました。 この細菌のおかげで、ブロッカはカフェインを分解することができるという訳です。 これは、抗生物質をブロッカに投与して腸内細菌を殺した際に、そのブロッカがカフェインを分解できなくなったことから判明しました。 カフェインを分解できないブロッカは、生き残っても繁殖することが出来なかったということです。 さて、今回の発見から各国のブロッカ対策はどのように変わっていくのでしょうか? 「抗生物質をコーヒー農園で大量に蒔く」・・・という恐ろしいこと(※)が起こらないと良いのですが・・・。 ※細菌感染症から人類を救った抗生物質は、現在の医療等ではその使用量が度を超しているために、抗生剤の耐性菌を生み出し、また使用過多による体内の有益菌までも死滅させることがあると言われています。 上記レポートの参照元については、秘蔵!コーヒー豆知識のページからご覧下さい。
きまめや
生豆屋(きまめや)

コーヒー豆に住む害虫の秘密

害虫ブロッカの生息地

2015年9月現在、ネパールとパプアニューギニア以外の全てのコーヒー生産国で生息していると言われる害虫ブロッカ(スペイン語名:Broca、英語名:Coffee Berry Borer)。
この2~3mmの小さな害虫のおかげで、世界中でどれだけの経済的な損失と農薬による環境汚染が広まったのか・・・計り知れません。

私が2008年にハワイ島コナへ行ったときには、まだブロッカは上陸していませんでした。しかし、現在は残念ながら生息地となっています。
当時、ハワイコナ農園主が「コナではどこの農園も、農薬は不要」と言っていたのが遠い昔のことのようです。

ところで、なぜブロッカは強いコーヒー豆のカフェインにも負けずに繁殖を続ける事ができるのでしょうか?
実はブロッカ以外の虫は、カフェインが強すぎてコーヒー豆の中で成長することができません
この「カフェインに負けない理由」が、最近の研究から明らかになりました。

コーヒー豆のカフェインに負けない虫の秘密

The Lawrence Barkeley国立研究所の Javier Ceja-Navarro が、ブロッカの腸内に「カフェインを無毒化する細菌」が存在することを発見しました。
この細菌のおかげで、ブロッカはカフェインを分解することができるという訳です。

これは、抗生物質をブロッカに投与して腸内細菌を殺した際に、そのブロッカがカフェインを分解できなくなったことから判明しました。
カフェインを分解できないブロッカは、生き残っても繁殖することが出来なかったということです。

さて、今回の発見から各国のブロッカ対策はどのように変わっていくのでしょうか?
「抗生物質をコーヒー農園で大量に蒔く」という恐ろしいこと(※)が起こらないと良いのですが。

※細菌感染症から人類を救った抗生物質は、現在の医療等ではその使用量が度を超しているために、抗生剤の耐性菌を生み出し、また使用過多による体内の有益菌までも死滅させることがあると言われています。

【本レポートの参照元】
Gut microbiota mediate caffeine detoxification in the primary insect pest of coffee(NATURE COMMUNICATIONS)
抗生物質の多用で、薬物耐性菌の数・死亡者数が増加(THE WALL STREET JOURNAL)
抗生物質が効かなくなったらどうすればよいのか(TED)

<参考>
コーヒー豆屋を始めた理由(コーヒー嫌いだったのに)

きまめや
生豆屋(きまめや)

タバコとコーヒーとアディポネクチン

前回の「コーヒー豆知識」のカテゴリーで、「長寿ブレンドの作り方」についてお話ししましたね。 その中で、成人病予防の観点から「コーヒー成分が最も効果的に摂取できるようなブレンド」の作り方についてお話しをしました。 今回は、「タバコとコーヒーの関係」についてお話ししたいと思います。 [E:cafe] タバコを吸う→コーヒー好き? 「タバコを吸う方にコーヒー好きが多い」という話は、開店当初からよく聞きます。 理由は「コーヒーがあると、よりタバコが美味しく感じられるから」、「タバコを吸うと嫌な後味が残るけど、コーヒーを飲めば口がサッパリするから」等々。 また、コーヒーにはリラックス&ストレス解消効果があるので、ちょうど一服するには最適な組み合わせのかも知れませんね。 私はタバコを吸わないので、よく分からないのですが・・・ あと、お客様のお好みのコーヒーを伺って気付いたのは、タバコ好きな方は「深煎りの苦いコーヒーが好き!」という傾向があるということ。 もちろん「浅煎り好き」なヘビースモーカーの方もいたので一概には言えませんが、ギフト贈答先の方がタバコを吸う場合は、とりあえず「一番深煎り」をお勧めするようにしています。 [E:cafe] 喫煙によるアディポネクチンの低下をコーヒーで補う さて、以前お話しした「アディポネクチン」について、覚えていますか? 「超善玉ホルモン」とも呼ばれていて、血中濃度が高くなると成人病にかかりにくいというお話しでしたね。 そして、コーヒーにはアディポネクチンを増やす働きがありコーヒーを飲む量が多いほど血中アディポネクチンも多くなる傾向がありました。 一方最近の研究で、タバコを吸うと血中アディポネクチンが低下し、一日に吸う本数が多いほど血中濃度が低くなる傾向があることが分かりました。また女性よりも男性の方が血中アディポネクチンが低いため、「喫煙する男性」は要注意と言えます。 ※禁煙すると、血中アディポネクチン濃度が回復し、20年以上禁煙を続ければ初めから吸わない人と同程度に戻るそうです。 ということは・・・ 喫煙する人は、「減ったアディポネクチンを増やすためにコーヒーを飲みたくなるのかも?」と勝手に想像してみました。 健康を維持するために、自然と体が必要なものを欲することはよくあることですので。 例えば、お酒を飲んだ後にコーヒーを飲みたくなるのも、コーヒーによってアルコールが分解される効果が期待できるからでは、という考察をしたことがありましたね。 ※コーヒーに含まれるカフェインには、肝臓でのアルコール分解を促す働きがあり、さらに利尿作用もあるので、アルコール分解後の老廃物も体外へ排出されやすくなります。 もちろん、健康のためにはタバコを吸わないのが一番良いかと思います。 タバコを吸う方は、くれぐれもお体にお気を付け下さい。 【本レポートの参照元】については、秘蔵コーヒー豆知識のページ一番下からご覧下さい。
きまめや
生豆屋(きまめや)

モチモチ!コーヒー葛餅(くずもち)の作り方

前回は「コーヒー・グラニータの作り方」についてお話ししました。キリッと冷えたコーヒー氷菓は、暑い日にはピッタリの味わいですね。

さて今日は、「コーヒー葛餅(くずもち)」の作り方をご紹介したいと思います。
私みたいに知覚過敏の人は、前回ご紹介した氷菓よりもこちらの「葛餅」の方がお口に合うかも知れませんね。
氷水があれば冷蔵庫で冷やす必要もありませんので、お気軽にお試し下さい。

コーヒー葛餅の作り方

材料:(2人分)
濃いめに抽出したコーヒー 1カップ分(125cc)
片栗粉(または葛粉) 40g
水 40g
砂糖 20g
生クリーム(お好みで)
氷水(冷却用)

(1)小鍋に片栗粉・水・砂糖を合わせて、よく混ぜて溶かしておく。
(2)コーヒーを(1)の小鍋に注ぎ、さらによく混ぜ合わせる。
(3)点火し、中火で温めながら、底からよく混ぜる(焦げないように!)。

(4)透明な焦げ茶色に変わったら、火から下ろして氷水の中に入れる。
(5)氷水の中で、適当な大きさにちぎって冷やし、グラスに入れたら出来上がり!
(6)お好みで生クリームをかけてお召し上がり下さい。

※深煎りで苦味の強い豆を使ったほうが美味しいです。お子様用でしたらデカフェ(カフェインレス)がおすすめです。
※かなり甘さ控えめのレシピになっています。お好みに合わせて砂糖の量を調節したり、ガムシロップをかけてお召し上がり下さい。
※火を付けたら混ぜ続けて下さい。だんだん固まってきますので、底からよく混ぜて、全体が透明になったらすぐに火から下ろして下さい。
※ラップに包んで茶巾絞りにしてから氷水に入れると(写真7)、綺麗な丸い形になります(写真8)。また型に入れて冷蔵庫で冷やしてから切り分けたのが(写真9)になります。
※冷蔵庫で固める場合、冷蔵庫で保存する場合は、長時間冷やさないようにお気を付け下さい。冷たくなってすぐに食べると「モチモチ」ですが、冷蔵庫で時間が経つと「ボソボソ」になります。くれぐれもご注意下さい。

コーヒーに片栗粉・砂糖・水を加えて一手間掛けただけで、モチモチ!っとした食感のコーヒー葛餅が出来るのが嬉しいですね!食べ応えアリの冷菓ですので、ぜひお試し下さい。

※後日談: 昼頃に作って、夕食後に食べようと冷蔵庫に置いておいたら・・・「ボソボソ」してて悲しかったです。
やっぱり作りたてが一番美味しい!ということで、長時間冷蔵庫に保管しないようお気を付け下さい!

きまめや
生豆屋(きまめや)