コーヒーの香りが全然無い?

紙袋に入れて保存すると・・・

自宅焙煎のお客様から「気候によって、焙煎しても全然香りが出ない場合がありますか?」というお問い合わせをいただきました。

気候によって多少焙煎を調整しますが、香りが大きく影響するとは思えません。
また焙煎直後は香りが少ないのは確かですが、当店の良質な生豆を焙煎して「全然香りが無い」のは不思議です。
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店長:「本当に、全然香りが無いですか?」
お客様:「はい。」

店長:「失礼ですが、焙煎加減はどのような感じでしょう?」
お客様:「深め中煎り程度で、芯まで火が通っていると思います。」

店長:「何か理由があると思うのですが・・・」
お客様:「明日、届けますので時間があったら見て下さい。」
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届けていただいた豆を見た瞬間、全然香りが無い理由が分かりました。
焙煎豆が「紙袋」に入っていたのです。

コーヒー豆は、市販の消臭剤よりも優れた消臭効果を持っています。
つまり、周囲の臭いを吸ってくれる効果が抜群!なのでした。
ですから、紙に入れたら「紙の臭いコーヒー」ができるのは当然ですね。
また紙だと密閉性も無いので、コーヒーの香りもどんどん抜けてしまいます。

では、焙煎直後に香りが感じられなかったのは何故でしょう?
これはあくまで推測ですが、焙煎によってコーヒーの香りが充満し、嗅覚がその香りに慣れてしまっていたのではないかと思われます。

例えば・・・ご来店のお客様から「こんな良い香りに包まれながら仕事できるなんて、いいですね!」と言われることがあります。
でも、私たちの嗅覚は香りに慣れてしまっているので、仕事中はよく分かりません。
そのため店では、朝一番に飲むコーヒーが、一番香り豊かなコーヒー・・・ということになります。
人間の嗅覚というのは、実はあまり頼りにならないものなのでした。


また焙煎直後は、コーヒー豆の性質上香りが少ないのも一因かと思われます。
翌日以降に香りが強くなってくる性質を考慮すると「焙煎直後も、香りが無い!」と思ってしまったのも納得できますね。
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お客様に、その旨お伝えしました。
その後「保存方法に気をつけて、香りを楽しんでいます!」とのご感想をいただき安心した次第です。

コーヒーの香りって、本当に繊細で儚いですね。
でもちょっと保存に気を付けるだけで、素晴らしい香りを楽しむことができます。ぜひ下記リンクを参考にして、素敵なコーヒータイムをお楽しみ下さい。

<参考>
焙煎豆の保存方法
生豆の保存方法
コーヒー焙煎豆の飲み頃
コーヒーの香りと嗅覚

きまめや
生豆屋(きまめや)