前回は、「心筋梗塞・脳梗塞予防にコーヒー」についてお話ししましたね。
その中でコーヒーに含まれる「ニコチン酸」(タバコとは無関係です)は心筋梗塞や脳梗塞の予防効果が期待できること、深煎りコーヒー豆に多く含まれることを紹介しました。
今日は、その「ニコチン酸」がどう作用して動脈硬化の予防のになるのか?をお話ししたいと思います。
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[E:cafe] 悪玉コレステロール vs 善玉コレステロール
悪玉(LDL)コレステロールは、細胞内に取り込まれなかった余剰なコレステロールを血管内に放置し、動脈硬化を引き起こす原因となります。
動脈硬化をによって起きる代表的な病気は、前回お話しした心筋梗塞や脳梗塞の他に狭心症や閉塞性動脈硬化症、高脂血症などがあります。
一方、善玉(HDL)コレステロールは、血管内壁にへばりついて動脈硬化を引き起こすコレステロールを引き抜いて、肝臓まで運ぶ働きをしています。
つまり、動脈硬化を防ぐには善玉コレステロールの割合を増やすのがとても大事ということですね。
でも、どうしたら善玉コレステロールが増えるのでしょう?
[E:cafe] ニコチン酸の効果
実は、ニコチン酸は古くから中性脂肪を低下させ善玉コレステロールを上昇させる薬として使われてきました。
さらに最近の研究で、ニコチン酸は、善玉コレステロールが動脈硬化を引き起こすコレステロールを引き抜く時のカギとなる分子の発現を増やすことが報告されています。
つまり、ニコチン酸によって善玉コレステロールが上昇する理由が解明されつつあるということですね。
もしニコチン酸を薬として摂るほどでもないけど、予防はしたい・・・それなら、やはりコーヒーがお勧めです!
[E:cafe] コーヒーを飲むときの注意点
前回もお話ししましたが、ニコチン酸が多く含まれるコーヒーは「深煎り豆」になります。深煎り豆は比較的長く焙煎した豆で、苦みとコクが強いのが特徴。アイスコーヒーや、エスプレッソ、カフェオレにもピッタリで、ミルクとの相性も抜群です。
ただ、苦いから~と砂糖や高脂肪クリームを沢山入れるのはお勧めではありません。
特に生活習慣病から来る病気が心配の場合は、できるだけ高カロリーのものを入れるのは控えた方が良いと思います。
コーヒーのニコチン酸が頑張って中性脂肪を低下させ、善玉コレステロールを増やしたとしても、それが肥満につながっては勿体ないので・・・。
お客様から「外出先で、美味しく無いコーヒーに当たった時は、クリームと砂糖を沢山入れて味を誤魔化す」という話をよく聞きます。
逆に言うと、新鮮で美味しいコーヒーだったら沢山味付けする必要も無いですね。
美味しいコーヒーなら、ストレス解消にもなり一石二鳥。
癒しのコーヒータイムがそのまま病気予防になるなら、嬉しいですね。
なお、すでに持病がある方は、必ず担当の医師にコーヒーを飲んでも大丈夫か相談しましょう。
現在服用している薬との相性もありますので、くれぐれもご注意下さい。
本レポートの参照元は、秘蔵コーヒー豆知識のページ(下記リンク一番下)
からご覧下さい。
http://www.kimameya.co.jp/mame/cholesterol.html