前回は、「ドリップ式の挽き加減」についてお話をしましたね。 今日は「バリスタトレーニング」その2で、カフェのメインメニューについてお話ししたいと思います。
[E:cafe] まずはメニューを覚えてください!と言われてしまい・・・
以前、私(店長)がニュージーランドでバリスタトレーニングを受けたことをお話ししましたね。
今度は、実際に生豆屋の姉妹店(Coffee House Organic, Ponsonby, New Zealand)でお客様にコーヒーを出してみたいと思い・・・
バリスタ達に「修行させて!」とお願いしたところ、「まずはコーヒーのメニューを覚えて下さい!」と言われてしまいました。
ごもっともです・・・
私は普段ブラックコーヒーを飲むことが多く、なかなか「ミルク入りコーヒー」について覚える気になりませんでした。
でもニュージーランドは酪農の国で、ミルク入りコーヒーが標準。面倒くさいとか言っていられませんね。
とりあえず、カフェのメニューについて理解を深めるところから始めたいと思いました。
[E:cafe] フラットホワイト・カフェラテ・カプチーノの「ミルクの泡の違い」
フラットホワイトは、ニュージーランド・オーストラリアで人気のメニュー。
ミルクを泡立ててエスプレッソと合わせるカフェラテ・カプチーノと、とてもよく似ています。
でも一体どこが違うのでしょう?
泡が多い順に並べると、下記の通りです。
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カプチーノ > カフェラテ > フラットホワイト
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コーヒーとミルクの比率は、シングルショットかダブルショットかでも異なるため、お店によって違います。
姉妹店はダブルショット(コーヒー豆を倍量使う)が標準なので、コーヒーが比較的濃いです。
その他、カプチーノだけはチョコレートパウダーやシナモンを振りかける。カフェラテだけは、グラスに注ぐ。
・・・などお店によって色々違いがありますが、ここではバリスタ目線で「ミルクの泡の特徴」についてご紹介したいと思います。
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フラットホワイト(Flat white):
ミルクをあまり泡立てず、全体的にサラサラした感じにする。
エスプレッソとミルクがよく混ざって一体感があるように仕上げる。
カフェラテ(Cafe latte):
フラットホワイトより空気を含ませるように泡立て、より厚みのあるもったりした口当たりになるように仕上げる。
エスプレッソとミルクの一体感は、フラットホワイトとカプチーノの中間くらい。
カプチーノ(Cappuccino):
カフェラテよりもさらに空気を含ませるように泡立て、ふわふわした口当たりの泡をたっぷりのせる。
ミルクの泡の層がより厚くなり、泡部分とコーヒー部分の一体感はあまり感じられない。
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果たしてこの「泡」の違いを分かって注文しているお客様が、どのくらいいるのでしょうか。
最近は、フラットホワイトがカフェラテ化してきて、違いが殆ど無くなりつつある・・・という話も聞きました。
どうもサラサラしたミルクコーヒーよりも、ちょっともったりしている方が好まれる傾向がありそうです。
もちろん、お店によって各コーヒーメニューの定義が異なるのは日本と一緒。
どれも全く同じように泡立てて、泡とミルク部分の比率だけ変えて提供するお店もよくあるそうです。
姉妹店での統計ですが、フラットホワイトを注文する人が70%くらい。その他カフェラテやカプチーノなどが少しずつ。
日本の喫茶店で「ブレンドひとつ」が、「フラットホワイトひとつ」にあたるのかも知れませんね。
とりあえずそれを注文すれば、間違い無いだろう・・・という感じでしょうか。
ちなみに私は、カフェラテの泡が一番好きなので、フラットホワイトがラテ寄りになってきているのは大歓迎です。
適度にもったりクリーミーでコーヒーとの一体感もあるのが良いですね^^