水出しコーヒー徹底比較

水出しコーヒー
深煎り豆で作っても、水出しコーヒーだとまろやかな苦味に。

店長おすすめの「水出し珈琲」3種について、味わいの徹底比較をしてみたいと思います。

水出し珈琲バッグ(3日間抽出)・・・以下「バッグ」と省略
水出し珈琲ポット(24時間抽出)・・・以下「ポット」と省略
ウォータードリップコーヒーサーバー(2時間抽出)・・・以下「ドリップ」と省略

一番「まろやか」な口当たりなのは?

第1位 バッグ
第2位 ポット
第3位 ドリップ

1位と2位は甲乙付けがたく、殆どまろやかさに差は無かったです。ただ「バッグ」の方が、少しだけやわらかな口当たりでした。
「ドリップ」も十分まろやかですが、長時間抽出の「バッグ」と「ポット」にはかなわなかったです。

一番「香り」が強いのは?

第1位 ドリップ
第2位 ポット
第3位 バッグ

香りは「ドリップ」が、ダントツ1位です。やはり短時間抽出なので、豆本来の香りがしっかり残っていました。
2位、3位と、抽出時間が長くなるにつれて香りも少なくなってきます。

一番「環境に優しい」のは?

第1位 ドリップポット
第3位 バッグ

「ポット」と「ドリップ」は、何度も使えるフィルター付き。
「バッグ」は使い捨てなので、後かたづけがとってもラク。

一番「苦み」が強いのは?

第1位 ドリップ
第2位 ポット
第3位 バッグ

キリッとした苦みを堪能できるのは、「ドリップ」です。
「ポット」と「バッグ」はオブラートに包んだような感じのやわらかな苦みになります。

店長の考察

フィルターの目が一番粗いのが「ドリップ」。次に「ポット」。そして一番細かいのが「バッグ」になります。
フィルターが細かいほど抽出時間がかかりますが、まろやかな味わいに仕上がります。フィルターが粗いと、短時間抽出なので香りが残り、メリハリのある味わいに仕上がります。
同じ水出し珈琲でも、こんなに味わいが違うのは面白いですね。あなたは、どんな味わいがお好みですか?

注)水出し珈琲ポットはメーカー推奨の作り方ではなく、当店推奨の作り方で比較検討しました。作り方はこちら

きまめや
生豆屋(きまめや)

水出しコーヒー色々

水出しコーヒー

水出しコーヒーとは、その名の通り「水で抽出するコーヒー」のこと。高温抽出とは違う、まろやかな味わいを楽しめるのが特徴です。
当店でおすすめしている水出しコーヒーにも色々あり、大きく分類すると下記の3種類になります。

浸透式・水出しコーヒー

コーヒー粉と水を一緒にして、長時間おいてから濾す方法ですね。最初からメッシュの袋や容器に入った「水出しバッグ」「水出しポット」なら、濾す必要も無く片づけも簡単。十数時間~3日ほどかけて抽出すれば、長時間抽出ならではの、まろやかな味わいに仕上がります。

「バッグ」は作り方も後かたづけも、とっても簡単。抽出時間は2~3日。
「ポット」は何度も使えて環境にやさしい。抽出時間は12時間~1日。
どちらも抽出時間を変えて、濃さを調節することができます。

ドリップ式・水出しコーヒー

当店でオススメしているのは「ウォータードリップコーヒーサーバー」。
本格的な水出しコーヒーを手軽に楽しみたい方に、おすすめ。コーヒー粉にポタポタ水を落としならがゆっくりドリップする方法で、2時間程かけて抽出します。
フィルター不要で、環境にやさしい設計です。

チャカチャカ攪拌式?水出しコーヒー

香りアイスコーヒーは、私が考え出した面白い抽出方法。作り方が浸透式に似ていますが、チャカチャカ混ぜてから1時間以内のスピード抽出なので、苦みの強いスッキリした味わいに仕上がります。
注)水出しコーヒーだけど、まろやかには仕上がりません。

浸透式・水出しコーヒーは、多少抽出時間がオーバーしても問題ありません。少し苦みが強くなる程度です。ドリップ式・水出しコーヒーも、放っておけば勝手に抽出を終えてくれるので、難しいコツは要りません。
ポイントは、新鮮な「深煎り豆」を使うこと!
あと、水出しコーヒー長時間抽出でコーヒー成分がしっかり抽出されるので、安心のオーガニック(無農薬・有機栽培)のコーヒー豆を使うことをお勧めしたいと思います。

時間的に拘束されない水出しコーヒーは、忙しい人や忘れっぽい人(私)には、ピッタリな飲み物かも知れませんね。

きまめや
生豆屋(きまめや)

水出し珈琲と挽き加減

色々な茶葉で実験

珈琲だけでなく、紅茶・緑茶・ほうじ茶等々。色々な茶葉で「水出しの実験」を行ったところ、新しい発見がありました。
まず、細かい茶葉と、大きな茶葉では、抽出速度や味の濃さが全然違うことが分かりました。どちらが早くて濃かったかということ、意外にも大きな茶葉の方でした。
ということは・・・。
もしかすると、コーヒーも粗く挽いた方が抽出が早いのかも?

「ホットコーヒー」は、細かく挽いた方が濃くなるけど・・・。 「水出しコーヒー」は逆に、粗く挽いた方が濃くなるかも知れない!
そう思ったらジッとしていられず、すぐに水出しコーヒーで実験してみました。

挽き加減を変えて実験!

抽出方法は下記の2種類で、当店の深煎り豆を使用。(1)は2日間抽出、 (2)は24時間抽出しました。
味わいの違いがはっきりと分かるように、それぞれの方法で「極粗挽き」 と「極細挽き」で抽出して比較してみました。

(1)水出しコーヒーバッグ
(2)水出しコーヒーポット

結果と考察

(1)(2)とも、下記の通り同じ結果となりました。
極「細」挽き:苦みが少なく、まろやかな味わい。優しい喉ごし。
極「粗」挽き:苦みが強く、濃い味わい。刺激的な喉ごし。

ということで。予想通り「水出しコーヒー」では、粗挽きの方が苦みが強く、濃くて刺激的な味わいに仕上がりました。濃い、といっても味わいだけの話で、コーヒーの色は殆ど違って見えませんでした。
細挽きと粗挽き、どちらが美味しいか? は、個人の好みによると思います。まろやかな味わいが好きな方は、細挽きで。強い苦みが好きな方は、粗挽きにしてみてはいかがでしょうか。ブラックなら細挽き、ミルクで割るなら粗挽き、という風に分けても良いですね。
ちなみに、当店で挽くときは(1)コーヒーバッグは細挽き、(2)コー ヒーポットはメーカー推奨の細め中挽きにしております。

きまめや
生豆屋(きまめや)