ギリシャコーヒー(1)長寿の秘訣?

ギリシャコーヒーは、ターキッシュコーヒーと同じように作ることができます。

ギリシャコーヒー(Boiled Greek coffee)が長生きの秘訣かも

ギリシャのイカリア島(Ikaria)では、90歳以上の人口の割合が他のヨーロッパの国々と比べて10倍も多く、また健康な状態で長生きする人の割合も多いそうです。今まで多くの科学者達が、その原因を探るためイカリア島の研究をしてきました。

そして2013年、アテネ大学のStefanadis教授とSiasos教授が率いるチームが、その原因はイカリア島で飲まれている「ギリシャコーヒー(Boiled Greek coffee)」ではないか?と発表しました。
高齢者の健康、特に血管内皮機能に良い影響を及ぼしているのではないかということです。
最近の研究では、適度にコーヒーを飲むことは心筋梗塞などの冠状動脈性心疾患のリスクを減らす可能性が指摘されており、今回の研究結果にも同じような傾向が見られました。

ポリフェノールと抗酸化物質が豊富

調査は、イカリア島に永住している65歳以上の人からランダムに男女それぞれ71人ずつ選んで行われました。
その結果、87%の人がギリシャコーヒーを飲んでいることが判明。さらに主にギリシャコーヒーを飲んでいる人の方が、他の種類のコーヒーを飲んでいる人よりも血管内皮機能が良好なことが分かりました。

ギリシャコーヒーは、ポリフェノールと抗酸化(老化防止)物質が比較的豊富に含まれ、カフェインも控えめになるので、他のコーヒーに比べて健康的なのではないかと結論付けています。
もちろん気候風土などの違いもありますので、今後の研究でまた新しい結果が出るかもしれませんね。

ギリシャコーヒーの作り方

作り方は、以前紹介したターキッシュコーヒーと同じと考えて大丈夫です。ただコーヒー豆の焙煎加減については色々と意見があるようなので、次回考察したいと思います。とりあえず、お好きなコーヒー豆で作ってみてはいかがでしょう?

詳しい作り方はターキッシュコーヒーの作り方からご覧いただけます。専用の抽出鍋が無くても小鍋でできますので、よろしかったらお試し下さい。

※すでに持病がある方、お薬を飲んでいる方は、必ず担当の医師にコーヒーを飲んでも大丈夫か相談しましょう。現在服用している薬との相性もありますので、くれぐれもご注意下さい。

【本レポートの参考元】
Does Greek coffee hold the key to a longer life?(Vascular Medicine, published by SAG March 18, 2013)

<参考>
ギリシャコーヒー(2)浅煎り?深煎り?
ギリシャコーヒー(3)焙煎加減と濃度

きまめや
生豆屋(きまめや)

ターキッシュコーヒー(トルコ式コーヒー)の作り方

トルコ式コーヒー

コーヒーの原点(ターキッシュコーヒーの歴史)

ターキッシュコーヒーの歴史は古く、今から450年前にさかのぼります。初めはトルコのイスタンブールで飲まれるようになり、そこから急速に広まっていったそうです。
イブリック(別名ジェズベ)と呼ばれるヒシャク型の小さな鍋と火を使って作り、コーヒー粉も一緒に小さなカップに注ぐのが特徴。そのため少し粉っぽさも残ります。
ネルやペーパーフィルターに慣れている日本人には、全く別の飲み物のように感じるかも知れないですね。

ネル(布)でコーヒー粉をこすようになったのは、ターキッシュコーヒーが飲まれるようになってから、100年以上も後のことだそうです。ですから、ネルドリップやペーパードリップよりもずっと歴史が古いということになります。

クセになる味わい

トロリとした濃厚な味わいとコク。高温抽出なので残念ながら香りはドリップに負けますが、それをカバーするだけの個性的な魅力があります。
まずは、下記の方法でお試し下さい。

< 用意するもの(一人分あたり) >
・極深煎りのコーヒー豆 ・・・・・8g(パウダー状の、極細挽きにしたもの)
・砂糖 ・・・・・・・・・・・・・8g
・水 ・・・・・・・・・・・・・・70cc
・小鍋(ミルクパン)※あればイブリック
・混ぜるもの(箸、木杓子等)
・デミタスカップ(小さいカップ)

< 作り方 >
(1)小鍋に、人数分の深煎りコーヒー粉・砂糖・水を入れる。
(2)弱火にかけて、時々混ぜながら焦げ付かないように煮る。
(3)「ふつふつ泡だってきたら、火から離す」を3回繰り返して火からおろす。
(4)そのまま2分間置いて、コーヒー粉を沈める。
(5)静かにデミタスカップに注いで、出来上がり!

美味しいターキッシュコーヒーを作るためには、新鮮な極深煎り豆(イタリアンロースト)を使うのが重要なポイントです。
しっかり成分が抽出される方法なので、健康のためにも酸化した古い豆は使わないようにしましょう。

詳しい作り方は、ターキッシュコーヒー(トルコ式コーヒー)の作り方からどうぞ。

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