前回、ロブスタを「安価なため増量用としてブレンドに使われる」ことがある(ただし有機の場合を除く)と書きました。
しかし増量用・・・と一言で片付けてしまうには勿体ない理由も考えられます。
独特のロブ臭があっても「あえてブレンドしたい理由」とは一体何なのでしょうか?
ロブスタをブレンドした場合の特徴を、ここでまとめてみました。
<ロブスタ配合ブレンドの特徴>
(1)ロブスタが安価なため、ブレンドの原価が安くなる。
→増量用で安く使えて、コーヒー豆屋さんは嬉しい・・・かも?
(2)可溶性固形分が多いため、コーヒー成分(カフェイン等)が沢山抽出される。
→同じ豆量でも、アラビカより味わいが濃くなる。
(3)麦の焦がしたような香ばしさをアクセントで加えることができる。
→ただしロブ臭のため、ストレート用では20〜30%配合が限界。
(4)深煎りにして、アラビカ種では出しにくい強い苦味を出すことができる。
→ミルクと合わせても存在感のある味わいになる。
(カフェオレ向け、当店の ヨーロピアンブレンド配合に該当)
(5)エスプレッソのクレマ(泡)が厚くなる・・・?
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(2)について。
ロブスタのカフェイン量は、アラビカの約2倍と言われています。
また近年成人病予防で注目されているクロロゲン酸も生豆に多く含まれていますが、ロブ臭を消すために深め〜深煎りにすることが多いので、あまり残っていないかと思われます。
(クロロゲン酸は、焙煎が深くなるほど少なくなります)
(5)について。
ロブスタの性質上、エスプレッソのクレマが厚くなる(しっかりする)ということをエスプレッソメーカー代理店の方から伺ったことがあります。
実際、イタリアでもロブスタ配合の豆を多いそうですが・・・本当のところはどうなのでしょうか。
普段エスプレッソを作っている方で、ヨーロピアンブレンドだとクレマが厚くなる!とのご意見がございましたら、ぜひお知らせ下さい。