コーヒー豆の害虫を殺すために燻蒸(くんじょう)(消毒)する場合もある、という話を以前しましたね。
その燻蒸で使用される「臭化メチル」の残留基準は、残念ながらありません。
米と小麦についてだけは、燻蒸による臭素(有毒)残留を調べるために、無機臭素の基準が決められていますが・・・。
つまりコーヒー豆に関しては基準もなく、フリーパスで市場に出回っているのが現状のようです。
臭化メチルは気化しやすいので「作物中には残留しません」 と言われてきました。
しかし実際には、作物中の成分である水分やタンパク質と反応してしまい、別の物質として残留することが知られています。
ここで、コーヒー生豆の成分を調べると・・・・
水分‥‥‥‥12〜15%程度、
タンパク質‥11%程度、を含んでいるそうです。
つまり、燻蒸されたコーヒー豆の中にも、臭化メチルが別の物質として残っている可能性が考えられます。具体的には、臭化メチルの「臭素」部分は、有機臭素塩として「メチル」部分は、メタノールやメチル化合物として残るそうです。
ところで、先進諸外国では「臭化メチル」は
○農作物に薬害が出やすく、
○発ガン性疑惑があり、
○さらにオゾン層を破壊する物質であるために、
使用が激減しています。
日本でも、段階的に使用を減らしてはいますが、まだまだ食物検疫の消毒では 遅れをとっているのが現状です。
Copyright Kimameya Co.,Ltd. Since 1999