前回は、女性特有の病気「子宮体がんとコーヒー」の関連についてお話ししましたね。
今回は、男性だけ効果アリ?の「膵がんとコーヒー」の関連についてお話ししたいと思います。
コーヒーを毎日3杯以上飲む男性は、ほとんど飲まない人に比べて、膵がんの発症率が4割少ないことが、厚生労働省研究班の大規模調査で分かりました。
なお女性については、特に関連が見られませんでした。
研究班は、40〜69歳の男女約13万人を対象にしたアンケート調査結果から、コーヒー摂取と膵がんの発症率について発表しています。
なお、緑茶の摂取量も調べたそうですが、発症率に関連はみられません
でした。
1980年代に膵がんのリスクを増加させるという疫学研究の結果が発表されましたが、その後の研究では必ずしも同様の結果が得られませんでした。
またアジアの人々を対象とした研究は、過去に殆どありませんでした。
そして今回の大規模調査では、男性のみ「膵がんとコーヒーの関連」が明かになり、女性は関連無しという結果になりました。
研究や調査集団によって結果に違いが出るのは、コーヒーとその他の生活習慣や体質との組合せによる影響のためではないかと考察されています。
なお、コーヒーのどの成分が効果を発揮しているのかは、まだ解明されていません。
膵がんが糖尿病を併発するということがあるそうで、コーヒーの糖尿病予防効果と関係しているのでは?という見方もあるようですが・・・。
今後の研究に期待したいと思います。
<参考サイト>
緑茶・コーヒー摂取と膵がんとの関連について
厚生労働省研究班「多目的コホート研究(JPHC研究)」からの成果