最近お客様からいただいたご質問を、いくつかご紹介します。
●質問1 見た目が悪い生豆は、不味い?
<答え>そうとは限りません。
当店で不細工豆のナンバーワンは「マンデリン」ですが、当店では定評
があります。
また、不揃い豆ナンバーワンの「モカ」もかなり好評です。
では不揃いの方が美味しいかというと、そういう訳でも無いようです。
美形豆の「コナ」や「ガヨマウンテン」も好評なので、単に好みの問題
かも知れませんね。
ただ、自宅で焙煎する場合は、美形豆を選ぶ方が多いのは確かです。
なぜなら、不揃い豆だと均一な焙煎が難しいからです。
特に「焼きムラなんて許せない!」という几帳面な方には、美形豆がお
すすめです。
ところで「焼きムラ」って、不味いのでしょうか?
いえいえ。そんなことはありません。ちょうど深煎りと中煎りのブレ
ンドになるように仕上げれば、均一な焙煎よりもむしろ奥深い味わい
にすることも可能です。
●質問2 古くなった生豆の方が、焙煎しやすい?
<答え>その通りです。
生豆は、呼吸を妨げないように風通しの良い所で保存するのがポイント。
そのため、時間の経過に伴い水分も少しずつ抜けていきます。
つまり、「豆の水分が抜ける」→「火が通りやすい」→「焙煎しやすい」
ということになります。
味わいは、時間に経つにつれて「香りや酸味が強い」→「角が取れてまろ
やか」に変化します。
水分が多い時は「深めの焙煎」にして酸味をコクに変え、古くなったら
「中煎り」でバランスのとれた味わいを楽しむ。
そんな風に、豆と相談しながら色々な味わいに仕上げるのも、自宅焙煎の
醍醐味かも知れませんね。
収穫されてから2年以上経過したものを「オールドクロップ」と呼びます
が、好んでそれを購入する方もいます。
「古い豆」じゃなくて「オールドクロップだ!」と思うと、また違った趣
があって良いかも知れません。
ま。「カボチャ」より「パンプキン」の方がお洒落だ、というのと同じよ
うな話しでしたね。失礼しました。
生豆は、保存状態が良ければ3年程度は美味しく召し上がれます。
新鮮な焙煎豆が入手しにくい時は、自宅焙煎に挑戦するのもオススメです。
<参考>
・店長の「手焙煎実演」
・「手焙煎セット」(初心者用 焙煎の手引き付)
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