静岡の本山で400年以上の歴史を持つお茶農家の方から貴重なお話を伺うことができましたので、少しご紹介したいと思います。 ※今回は、コーヒーのお話はお休みさせていただきます。
皆さんご存知かと思いますが。
現在、日本茶の栽培では、農薬や化学肥料を使うのが当たり前になっています。農薬を使えば、害虫を手軽に殺すことができますし、化学肥料をたっぷり使えば「甘み」や「香り」を強く出すことができます。
そのおかげで一般的に「美味しい」といわれるお茶が、安価に入手できる訳ですね。
でも、体のことを考えれば、農薬や化学肥料を使わない方が良いはず・・・。
そこで、農薬や化学肥料を止めて「有機栽培」に移行したらどうなるのかを聞いてみました。
農薬を止めた年は、殆どの木が病害虫にやられてしまうそうです。
つまり、収穫はゼロに近い状態になるということでした。農家の方にしてみれば、一気に収入が減ってしまうので本当に大変な事ですね。
でも、年を経るにつれて木も病気に強くなり、害虫の天敵も集まってきて、少しずつ収穫が増えてくるそうです。
もちろん除草剤も使えないので、どうしても手間はかかってしまうということでしたが。
今、完全な有機栽培で頑張っている農家の方々は、そういう苦労を乗り越えてきているといっても過言ではないでしょう。本当に「手塩にかけて育てている」という気持ちが、ヒシヒシと伝わってきました。
次に化学肥料を止めた場合ですが、有機肥料だけだと一定量以上吸収してくれないので、甘みや香りを肥料で補うことは期待できません。そのため、土壌や気候によって味わいが大きく左右されてしまうということでした。
それが、「美味しい有機栽培の日本茶を栽培するのは、本当に難しい」と言われる理由だそうです。
有機栽培で美味しいお茶を見つけられたら・・・それは素晴らしい出会いなのかも知れませんね。
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