前回は「ギリシャコーヒーと長寿に関する研究結果」について報告しました。
ギリシャコーヒーはポリフェノールと抗酸化物質が比較的多く抽出されるので、健康で長生きできるのでは?というお話でしたね。今回は、そのギリシャコーヒーに使われる珈琲豆についてお話ししたいと思います。
いろいろな意見がありますが、どうも「ライトロースト」が主流なようです。
ライトローストというのは、最も浅い焙煎加減で日本語で表現すると「ごく浅煎り」といった所でしょうか。
具体的には、1回目の爆ぜ(はぜ)が始まった数秒後に焙煎を終える感じです。「爆ぜる前に終了する」という意見もありますが、私は爆ぜた後の方が焙煎が安定して良いと思います。
なおライトローストの豆は、日本のコーヒー豆店で購入するのは難しいです。
弊社でも販売しておりません。
なぜなら、はっきり言って「あまり美味しくない」からです。
香りもコクも少ない上に、酸味が強く、さらに青臭くて刺激もあり、胃の弱い人だと胃が痛くなってしまいます(私は痛くなります)。
特に日本の水は「軟水」なので、ライトローストでコーヒーを作ったら青臭くて酸っぱくて・・・あまり美味しくないコーヒーが出来てしまうでしょう。
※軟水だと酸味が出やすく、硬水だと苦味が出やすいです。
もちろん人の味覚は十人十色ですから「ライトローストが一番美味しい!」という方もいらっしゃいます。あのワイルドな味わいがたまらない!・・・と。
弊社にもライトローストがお好きなお客様がいらっしゃいますが、ご自宅で焙煎されることをお勧めしています。
その理由は・・・
(1)焙煎がかなり浅いため、手焙煎(ぎんなん炒り焙煎)でもすぐに焼き上げることができるから。
(2)鮮度が落ちると嫌な酸味が出るため、自宅焙煎してできるだけ新鮮なままコーヒー豆を使っていただきたいから・・・です。
私はライトローストが苦手ですが、もし興味がある方がいらっしゃったら是非お試し下さい。味わいはきついですが、コーヒーポリフェノール・クロロゲン酸は、焙煎が浅い方が多く含まれているのは確かですので。
※自宅焙煎については、店長の手焙煎実演からご覧下さい。
そんな青臭くて酸っぱいコーヒーも、ギリシャで飲んだら美味しいのかも知れません。
なぜなら、ギリシャの水は「硬水」だからです。
「硬水」だと、抽出直後ならそれほど酸味は感じられません。抽出してまだコーヒーが熱々の状態でしたら、まろやかな口当たりも楽しめます。でも少しでも冷めると、きつい味わいに変化するので要注意です。
軟水で入れた時ほどではありませんが、やはり酸味が強く青臭くなります。
ただし砂糖をタップリ入れれば、あまり気にならないかも知れません。
それが健康的かどうかは、よく分かりませんが・・・
さて。主流でない焙煎加減では「イタリアンロースト」という意見もありました。こちらは日本語で言うと「ごく深煎り」なので、前述のライトローストと全く逆の焙煎加減ですね。
個人的には、焙煎が深め〜ごく深煎りの方が美味しいギリシャコーヒーができると思いますが、どうでしょう?
今回のギリシャコーヒーと長寿に関する研究では、高齢者の皆さんを対象に調査したのですが、残念ながらその焙煎加減までは詳しく調べていません。
さらに詳細な調査が今後行われることに、期待したいと思います。
※次回は、ギリシャコーヒーに関する店長の考察とコーヒー濃度についてお話ししたいと思います。
※ギリシャコーヒーの作り方
以前紹介したターキッシュコーヒーと同じと考えて大丈夫です。
詳しい作り方はターキッシュコーヒーの作り方からご覧いただけます。専用の抽出鍋が無くても小鍋でできますので、よろしかったらお試し下さい。
※すでに持病がある方、お薬を飲んでいる方は、必ず担当の医師にコーヒーを飲んでも大丈夫か相談しましょう。
現在服用している薬との相性もありますので、くれぐれもご注意下さい。
※ライトローストのコーヒー豆(焙煎例)・・・
写真がぼけてしまってどうもすみません。色だけご確認下さい。