引き続き、手焙煎についてお話したいと思います。 まず、最近店で一番よく聞かれる質問から・・・。 ●焙煎って難しい? 「焙煎って難しいそうですね。 ちゃんと焙煎できるようになるまで、10年かかるって聞いたけど?」 いえ。簡単です。 初めて手焙煎した方でも、器用な方だといきなり美味しく焙煎できちゃ うことも良くあります。 仮に失敗しても、浅煎りすぎたらもう一度焙煎すれば良いですし、深煎 りすぎたら、アイスコーヒーやカフェオレにしても美味しく召し上がれ ます。 よっぽど炒りすぎて「炭」にならない限り、失敗ということは無いでし ょう。 では何が難しいのでしょう? 豆と相談しながら目指す味わいを追求して焙煎するのは、難しいです。 例えば「今日は、ガテマラを使って繊細な酸味とコク、独特の香りを引 き出そう!」とイメージして、その通りになるように焙煎するのは・・・ と〜っても難しい。 コーヒーを「抽出」する時も、同じですね。 今日は焙煎後何日経過してるから、この挽き加減で、この豆量で、この湯 温だと、この味わいになるはず! ・・・と抽出して、その通りの味わいが出せるようになるには、かなりの 経験が必要になってきます。 でも、思った通りの味わいが完成したとき・・・ 達成感と満足感に浸ってしまうのは、私だけでしょうか。 ●手焙煎で困ることは? 「こんなはずじゃなかった!」ということが、1つだけあります。 それは、焙煎している時に豆の薄皮が舞ってしまうことです。 フワフワ薄皮が舞ってガス台に落ちてしまうので、お掃除がちょっと大変。 ガス台がベタベタしていなければ、サッと掃いて終わりなのですが・・・ お掃除が面倒で、屋外でカセットコンロを使って焙煎する方も結構いらっ しゃいます。 また、山や川に行った時だけ手焙煎するという方も意外と多いです。 綺麗な空気と素晴らしい景色の中、おいしい水でいれた新鮮なコーヒーは 最高だとか。 いつか、やってみたいものです。
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