●スクリーン分けとは? コーヒー豆の大きさによって、等級分けをすることです。 国によって等級の基準も異なりますが、大きくて粒ぞろいの豆と、小さく てもピーベリー(丸豆)なら高値で売れる傾向があります。 つまり粒ぞろいにすれば、より高級豆で売れる!ということですね。 ブラジルの農園の方が言っていましたが、特に日本人は大きくて粒ぞろい の豆が大好きだそうです。 「粒ぞろいなら美味しいって訳じゃないんだけどなー」とのこと。 何となく。スーパーに並んでいる大きさのキッチリ揃った野菜を見ている と、分かるような気がします。 でも、いくら高値で売れるからといって、すべての農園がスクリーン分け ができる訳ではありません。 スクリーン分けするには、それなりの設備が必要ですし、収穫量も多くな ければ無理です。 例えば、前回お話したピーベリー。 収穫量の3〜5%程度しか含まれないため、小さな農園や収穫量の少ない農 園は、ピーベリーだけを分けることはできません。 ちゃんと等級分けして商品化するには、大きな農園やメーカー、組合等に 買い取ってもらう必要があります。 ●ちょっと聞いたビックリする話 これはハワイ島コナで聞いた話ですが。 某大手メーカーでは、農園からだけではなく一般の人からもコーヒーの実 を1パウンドいくらかで買い取っているそうです。 だから、道端で熟しているコーヒーの実を摘んで売りに行けば、良い小遣 い稼ぎになるとか。 確かに、コナ産地付近に行けば道端にもコーヒーの木がありますが・・・。 全然管理されていないコーヒーの実でも、キレイに粒ぞろいにされて販売 すれば高く売れる・・ということでしょうか。 ●有機栽培コーヒー豆の場合 大量生産ができない有機栽培コーヒー豆は、ピーベリーが混ざった銘柄が ほとんどです。 つまり、見た目が粒ぞろいのものが少ないということですね。 だから美味しくないか? というと、そんなことはありません。 確かにピーベリーと平豆では、火の通り方が違います。 でもそれは、味わい幅ができるという意味であり、どちらかが不味くなる ということではありません。 上手に焙煎すれば、むしろ幅のある奥深い味わいをお楽しみいただけると 思います。 「そんなはずはない!」という方は、同じ農園産の不揃い豆と粒ぞろい豆 を、同じ条件で焙煎してみて下さい。 そして、目隠ししてから飲み比べて下さい。 実験すれば、甲乙付けがたい味わいであることが分かっていただけると思 います。
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