引き続き、手焙煎についてです。 今日は、いつも焙煎豆を買っている方には理解しにくい「ハゼ」について お話したいと思います。 ●豆がハゼる(爆ぜる)とは? 乾燥したトウモロコシ(※1)を炒ると、ハゼてポップコーンになりますね。 それと同じように、コーヒー生豆を焙煎すると、「パチパチ」音がしてき て一度目のハゼが始まります。 ハゼると言っても、ポップコーンみたいに「中身が出ちゃった!」風では なく、全体にふっくら大きくなる感じです。 1回目のハゼが完全に終わると、生豆の1.5倍程度の大きさになります。 これで豆の中まで火が通ったことになります。 ●2度目のハゼ 中まで火が通っても、まだ酸味が強い場合が多いです。(※2) このまま焙煎を続けると、酸味がコクに変わり、苦みも強くなってきます。 良質な酸味を持つ豆なら、少し酸味を残しつつ苦みやコクを生かすのも良い ですね。 そして、さらに焙煎を続けると2度目のハゼが始まります。 2度目は「ピチピチピチ・・・」と細かい音。 大きさは生豆の2倍程度に膨らみます。 ここまで来ると、酸味はほとんど感じられません。苦みとコクの世界に突入 します。 アイスコーヒーやエスプレッソ、カフェオレにするなら、2度目のハゼが始 まってからしばらく経ち、深煎りになってから焙煎を終了しましょう。 #2度目のハゼが終了するとコーヒーの油がギラギラと出てきて、かなりの 深煎りになります(ごく深煎り)。 本当に「にが〜い味!」が好きな方は、この「ごく深煎り」がオススメです。 ※1:ポップコーン用には、「爆裂種」のトウモロコシが使われます。私達が 普段食べているのは「スイートコーン種」なので、炒ってもポップコー ンのようには膨らみません。 ※2:酸味を持つのは、アラビカ種の生豆です。
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