前回は、ピロリ菌対策にマヌカハニーが効果的なこと、コーヒーがピロリ菌に効くかどうか?を考察しました。
詳しくはこちらからご覧下さい。
さて今日は、デカフェ(カフェインレスコーヒー)についてお話ししたいと思います。
デカフェ(Decaf, Decaffeinated coffee)は、本来カフェインが入っているコーヒー豆からカフェインを取り除いたものです。カフェインレス・コーヒー、ディカフェ、カフェインフリー・コーヒーと呼ばれることもあります。
実用化されているカフェイン除去法は、大きくわけて次の4種類。
(1)直接有機溶剤に入れて除去(The Direct-Solvent Based Process)
(2)間接的に有機溶剤を使って除去(The Indirect-Solvent Based Process)
(3)カーボンフィルターで除去(The Swiss Water Process)
(4)超臨界二酸化炭素で除去(Carbon Dioxide Process)
1と2は、塩化メチレン(methylene chloride)や酢酸エチル(Ethyl acetate)といった有機溶剤を使ってカフェインを除去する方法で、比較的安価でできますが溶剤の残留が心配されています。
3は、スイスウォータープロセスと呼ばれる方法で化学物質を一切使わずにカフェインを除去することができるため、オーガニックコーヒーのデカフェにもよく使われます。
また4は超臨界流体と呼ばれる状態にした二酸化炭素でカフェインを除去する方法で、こちらも1、2に比べて安全性が高いと言われています。
※当店のフェアトレード・デカフェブレンドは、3のスイスウォータープロセスによるもので、その製造工程はオーガニックの認証を受けています。
※よく「Water process(ウォータープロセス)」「Natural process(ナチュラルプロセス)」「European process(ヨーロピアンプロセス)」という用語を耳にしますが、これらはカフェイン除去時に化学物質が使われていて、上記分類ですと、1または2に該当するそうです。
EUの基準では、99.9%以上カフェインを除去した場合に限り「デカフェ」と呼べます。
でも日本では特に基準がありません。あまり含有率にこだわらないのは、欧米と比べてそれほど需要が無いのが一因かも知れません。
でも長年コーヒー豆専門店をやっていると「デカフェありますか?」「カフェインレスコーヒーはどれですか?」といった質問を何度も受けました。
そのたびに「オーガニックの認証を受けた美味しいデカフェが無いので、まだ扱っておりません。大変申し訳ございません。」とお詫びしました。
オーガニック(有機無農薬)コーヒー豆をお好みのお客様で、さらにデカフェが欲しいという方は、結構多いのかも知れませんね。
お問い合わせがあるたびに「なぜカフェインを避けたいのですか?」と質問させていただいたのですが・・・
そのお答えで一番多かったのは「夕食時にカフェインをとると夜眠れなくなるから」という過敏症によるもの。
次に「持病のため医師からコーヒーを飲むなと言われた」というお答えも多かったです。また「妊娠中(または授乳中)だからカフェインを摂るのが心配」という回答もありました。
私は寝る前にコーヒーを飲んでも全然問題無い体質ですが、なかには過敏な方もいらっしゃるのですね。
もちろんそういう方は、コーヒーだけでなく紅茶やカフェイン添加された栄養ドリンク・コーラなどのソフトドリンクも避けていらっしゃると思います。
お茶にも含まれていますので、完全にカフェインを除去するのは大変ですね。
ちなみに、抽出されたカフェインは精製して医薬・工業用途等に用いられるそうです。そういえば風邪薬にもカフェインが入ってましたね。
もしかして栄養ドリンクやソフトドリンクに入っているカフェインもコーヒー由来でしょうか?
ご存知の方がいらっしゃったら、ぜひ教えて下さい。